東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『グランマの憂鬱』(毎週土曜23:40〜)にて、百目鬼由真役を演じる足立梨花が、デビュー15周年・30歳という節目の年に演じる母親役、そして共演する萬田久子や加藤柚凪について語った。
――約5年ぶりの土ドラ出演、そして今回も母親役ですね。
前回の『限界団地』では男の子のお母さんでしたけれど、母親役としてはかなり若い設定でしたよね。子どもとの距離が近い役だったと思いますが、今回は私も30歳になりましたし、リアルなお母さん役が求められているのかなと思っています。そういう意味ではどのように役作りをしていこうか、ちょっと悩みました。物語の中での言動にも余裕があったり、逆になかったり……。そのバランスを考えながらお芝居をするのは、今回が初めてかもしれません。台本のまま演技をするというよりも、頭の中で一旦考えるということを意識的に行うようにしています。
――足立さんが演じる百目鬼由真は、どんな役ですか?
以前はバリバリ働いていて、でも結婚して子どもも産まれて、さらに横浜から夫の実家の村に引っ越してきてお義母さんと同居を始めて……。撮影していても感じるのは、「コレって結構勇気のいる決断だなぁ」ということですね。
家の近所に何でも揃っていた都会の生活から、自然豊かな村に移住して、たぶん田舎特有のしきたりもあると思うんです。でも、そうしたことをあまり大変だと思っていないところが由真のすごいところで、臨機応変に溶け込んでいくんですよね。村の皆さんには「大奥様と同居してやっていけるのかしら?」と心配されているだろうけど、由真自身はそこまでミキさんを怖がっていないんじゃないかな。本当に素直に、いろいろな人とお話ができるいい人という印象です。ちょっと天然な部分もありますが(笑)。
――撮影現場は、どんな雰囲気ですか?
笑いの絶えない、楽しい現場ですね。萬田さんもすごくお話が好きな方で、今ハマっている韓国ドラマのことを熱く語ってくださいます。毎日韓国ドラマを見ているらしくて、「1日10分でもいいから見るの。そうしたらね、明日も頑張ろうって気持ちになれるの」っておっしゃっていて、すごいなぁ、覚える台詞の量も多いのに……、と感心しています。そして柚凪ちゃんは、カメラが回っていないときでも亜子そのもの! 現場は萬田さんと柚凪ちゃんを中心に笑顔が広がっていく感じで、この空気感が画面を通じて届くといいな、って思っています。
――由真とミキのような嫁姑関係については?
いやぁ…、やっぱり嫁姑問題って大変だと思うんですよ(小声で)。でも、それぞれの想いがしっかりとあって、相手を想う気持ちがきちんと伝わっていれば分かり合えるんじゃないかなと、ミキさんとのシーンを撮影しながら思うようになりました。
第1話でも嫁姑の距離感について、「嫁姑が仲良くなる必要なんてない、上手くいっている程度でよし」というミキさんの台詞があったのですが、台本を読んだときに「なるほど、そうだよね」と、とても共感できました。とにかくミキさんの言葉で不安がかき消されるというか、そんなに頑張らなくてもいいよと言われているような、ほっこりする場面がたくさんありますね。
――もし、足立さんがグランマに日頃の悩みを相談するとしたら……
私って本当に、休みの日に一歩も歩きたくないタイプなんですよ。外出はおろか、家の中でさえも。究極のインドア派ですね(笑)。定位置に座ると、冷蔵庫に行くのすら億劫という……。周りの人からは、30歳を過ぎたら身体の変化がすぐ来るから、そのライフスタイルはまずいよと言われていて。今ちょうど30歳なので、ちょっと怖いなと思い始めています。でもこんな悩みをグランマに相談したら、絶対「喝!」って言われるだろうなぁ……。いやもう想像つくもん。最初に謝っておけばいいのかな? ごめんなさい!
――ドラマの見どころと、視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします!
今回のドラマはグランマからも、そして亜子ちゃんからも、教わることがたくさんあるドラマかなと思っ ています。由真はそんな二人に寄り添うような存在なので、皆さんも同じ気持ちでドラマを見ていただけた ら嬉しいです。
それと4月って、新たな場所でスタートを切る人が多い季節じゃないですか。友人関係でも職場でも、いい距離感を保って相手を敬う気持ちがあれば、絆も生まれるし仲良くなれると思うんです。由真がミキさんはもちろん、村の人たちに溶け込んでいく感じも見ていただければと思います。そして皆さんもグランマの「喝!」が飛んでこないように、気をつけて日々過ごしてくださいね(笑)。