スマートフォンにあってパソコンにないものといえば「モバイル回線」。最近では「LTE対応」などとモバイル通信機能装備をうたったパソコンが登場し始めましたが、まだまだ少数派、大半のパソコンはWi-Fiや有線LAN(Ethernet)経由でインターネットに接続しています。

そう聞くと、LTE対応PCを購入することが解決策と考えてしまいそうになりますが、それは少々短絡的かも。PC専用の通信契約を用意しなければならず、毎月の基本料金が発生するかもしれないからです。外でPCを使う時間/回数を天秤にかけ、それだけのメリットが得られないのであれば、iPhoneのインターネット共有機能(テザリング)を利用することが合理的です。

iPhoneの場合、テザリングには3つの経路(Wi-Fi、Bluetooth、USB)が用意されています。USBはパソコンとの通信が安定し高速ですが、ケーブルをつねに持ち歩かなければなりません。一方のBluetoothはワイヤレスかつ低消費電力ではあるものの通信速度に難があることから、多くのユーザはWi-Fiを選択しています。

その準備方法ですが、まずは通信キャリアとの契約が「テザリングあり」かどうかを確認しましょう。2023年4月現在、多くの通信キャリアがスマートフォン向けプランでテザリングを無償提供していますが、オプション扱いの場合は別途申し込みが必要です。

次に、利用するパソコンがMacかそれ以外かを確認しましょう。同じApple IDでサインインしているMacであればiPhone側の設定は不要、インターネット接続が必要なときMacのメニューバーにあるWi-Fiアイコンから、インターネット共有欄にある自分のiPhoneの名前を選択するだけでテザリングを開始できます。

Mac以外のパソコンを接続するなら、『設定』→「インターネット共有」画面にある「ほかの人の接続を許可」スイッチをオンにして、パスワードを設定しておきましょう。これで、パソコンのWi-Fi接続先選択でiPhoneの名前が表示されるようになるので、パスワードを入力すればテザリングを開始できます。使い終えたあとは、コントロールセンターの「インターネット共有」ボタンをタップすると、通信が切断され無駄なパケットの消費を防げるので安心です。

  • 「テザリング」をどう準備する?