みらいワークス総合研究所は4月6日、「45歳定年制とキャリアに関する実態調査」の結果を発表した。調査は3月2日~3日、2023年度に45歳を迎え、大企業(1,000名以上)で総合職相当の正社員として勤務するビジネスパーソン102名を対象にインターネットで行われた。

  • 「45歳定年制」に賛成?反対?

    「45歳定年制」に賛成?反対?

「45歳定年制」とは、2021年にサントリーホールディングスの新浪剛史社長が、「(定年が)45歳になると、30歳・35歳で勉強する。自分の人生を考えるようになる」と発言した内容のこと。

まず、「あなたは、45歳定年制という提言内容を知っていますか?」と質問したところ、43.1%が「詳しく知っている」または「やや知っている」と回答。また、「45歳定年制」の内容について賛否を問うと、賛成派(非常に賛成+やや賛成)が28.4%、反対派(やや反対+非常に反対)が58.9%という結果に。

賛成の理由を聞くと、「節目として別のキャリアを考えられるから」(69.0%)、「定年時期が近くなることにより、キャリア意識が高まるから」(37.9%)、「若いうちからリスキリングに着手できるから」(34.5%)といった声が上位に。一方、反対派の意見としては、「45歳はキャリア形成の途中だから」が圧倒的多数の83.3%。次いで「一つの企業で安定した仕事をしたいから」(18.3%)、「独立しフリーランスとして働く自信がないから」(16.7%)と続いた。

  • 現在勤務する会社への未来や将来に対する期待感

    現在勤務する会社への未来や将来に対する期待感

次に、「現在お勤め先の会社について、会社の未来や将来に対する期待感がありますか?」と質問したところ、48.1%が「非常にある」「ややある」と回答。その割合は、「45歳定年制」に反対する方の方が、賛成する方に比べ23.8ポイント高い結果に。

また、会社の未来や将来に対する「期待感がある」とする理由を聞くと、「企業が成長しているから」(44.9%)、「自分のキャリアが順調だから」(26.5%)、「評価と報酬が適切に連動しているから」(18.4%)が上位にあがった。

  • 会社の未来や将来に対する「期待感がない」と思う理由

    会社の未来や将来に対する「期待感がない」と思う理由

一方、会社の未来や将来に対する期待感は「あまりない」「全くない」という人は47.1%。理由としては、「企業が成長していないから」が最多の45.8%。次いで、「これ以上キャリアアップが望めないから」が37.5%、「離職者が多いから」が35.4%と続いた。