音声合成ソフトなどを開発販売するAHSは、特定のキャラクターの声を使い音楽や歌を作成できる次世代音声合成ソフトウェア「Synthesizer V」上で利用可能な「Synthesizer V AI 重音テト」を4月27日に発売すると発表した。2008年のエイプリルフールに誕生した架空のキャラクターが、15周年を記念して本物のボーカルソフトになるようだ。ネットでは「時代だなぁ」「感慨深い」などと注目が集まっている。
「重音テト」は、2008年にエイプリルフールのジョークとして、日本最大級のインターネット掲示板「2ちゃんねる」上で誕生した架空のVOCALOIDキャラクター。のちに、フリーの音声合成ソフト「UTAU」で実際に使用できる音源が作られ、人気を博した。これまでに多くの楽曲で使用され、VOCALOIDやUTAUキャラクターとコラボ楽曲も投稿されている。また、ファンアートなどでも幅広い人気を保っている。過去にはオーケストラコンサート出演や、テレビ局のPRキャラクターなども務めた。
今回の「Synthesizer V AI 重音テト」は、CV(中の人)である小山乃舞世さんの声をもとに制作された、Synthesizer V用の新しい歌声データベースだ。最新のAI技術を活用することで、人間らしいリアルな歌声で歌唱が可能となったそう。子供らしくも大人らしくもあり、エイジレスで癖がなくまっすぐな歌声で、どんなジャンルも歌いこなすという。公式サイトには複数のサンプル曲が公開されているので、聞いてみてほしい。
価格はパッケージ版が10,780円、ダウンロード版が9,680円、AHSユーザー特別版が8,580円。全国のパソコンソフト取扱店・オンラインストア、ダウンロードサイトなどで取り扱う。
また、4月6日20時からYouTube上で生配信される「AHS公式生放送第190回」に、小山乃舞世さんをはじめとする重音テトの公式サークル「ツインドリル」のメンバーが登壇するとのことなので、興味があればチェックしてほしい。
ネット上では、「か、重音テト…商品化…?エイプリルフールは終わったはずでは…」「重音テトが令和に販売か… 時代だなぁ。」「重音テトちゃんの声がこんなに進化する日が来るとは😭」「リアタイで釣られた者としては重音テトさんここまで来たかと感慨深い おめでとうございます」などの声が寄せられた。