三井不動産レジデンシャルは、今後分譲する新築物件において、これまで再利用が困難であった物品などをアップサイクルし、新たなすまいの付加価値を創出する取り組み「土地の記憶」プロジェクトを開始する。
同プロジェクトでは、これまで再利用が困難であったために、やむを得ず廃棄していた敷地もしくは既存建物内に存在した物品等をアップサイクルする。
たとえば、計画地で伐採した木々などを、廃棄せずに家具やノート、内装仕上材として活用。新たにさまざまな用途に再創することで、その土地の価値を向上させる。
また、計画地の「記憶」の継承にもつなげる。計画地や周辺の土地の地歴・特性、既存建物建築時の設計意図や部資材の制作技法、仕上材の生産地、前所有者様の想いなどを、その土地独自の「記憶」と認識し、その「記憶」を商品企画に反映する。
2024年竣工予定の東京都杉並区の物件では、同プロジェクトの取り組みが反映される。同計画地には建築後約90年が経過する住宅が存在するが既存住宅内の大梁を再創し、新築物件内の階数表示サインとして設置する予定。
2025年竣工予定の東京都板橋区の計画地には、多数の既存樹木があった。街のシンボルのひとつであり、その中には川越街道沿いの「五本けやき」として知られる地域を代表する樹木が植樹。これらのケヤキをはじめとした既存樹を共用部分の家具やアート、内装仕上材へ再創し、街との繋がりも感じられる新築物件を計画した。
2025年竣工予定の東京都品川区の計画地では、樹齢100年超とされるクスノキを、共用部分の壁や床の仕上材、家具、アートとして活用し、既存樹の記憶を新築物件に継承する予定。その樹木の実生苗の掘り取り・新芽からの接ぎ木により、植え替えも試みるという。