豊橋鉄道は、3月27日付で旅客運賃の上限変更に関する認可申請を国土交通省中部運輸局宛に提出したと発表した。認可されれば、渥美線は全区間一律30円の値上げ、均一運賃の東田本線(市内線)は20円の値上げとなる。

  • 豊橋鉄道渥美線は全区間一律30円の値上げを予定。初乗り運賃は170円に

運賃改定は2024年春頃を予定。全区間が一律30円加算される渥美線は、初乗り運賃が現行の140円から170円に値上げされる。通勤定期は一律1,260円の値上げ、通学定期は一律900円の値上げとなる。

東田本線(市内線)は現行の180円均一運賃から20円値上げし、200円均一に変更される。通勤定期は840円値上げして8,400円、通学定期は600円値上げして6,000円に変更となる。

  • 東田本線(市内線)は20円値上げし、200円の均一運賃に

渥美線は、消費税導入・税率改訂によるものを除けば、1984年3月以降、本格的な運賃改定を行っていなかった。東田本線(市内線)は2019年10月の消費税率改訂時に運賃を値上げしたが、引き続き厳しい経営状況にあるという。安全確保のために必要な設備面の補修についても、国や自治体の助成を受けながら実施しており、「企業努力のみで収支改善は困難な状況にある」と同社。「鉄軌道事業の安定した経営を継続し、今後もお客様に安全・安定輸送と快適な輸送サービスを提供するため」に必要であるとして、運賃改定に理解を求めている。