日本人の心や人と人とのふれあいを温かくとりあげてきた番組と人に贈られる「第31回橋田賞」の受賞作品および受賞者が1日に発表され、フジテレビ系ドラマ『silent』が橋田賞をはじめ3冠に輝いた。
『silent』は、主人公の青羽紬(川口春奈)が、かつて本気で愛した恋人で、聴力を失い人との交流を拒むようになってしまった青年・佐倉想(目黒蓮)と、音のない世界で“出会い直す”というラブストーリー。
脚本家・橋田壽賀子さんが理事を務めていた橋田文化財団が主催している同賞で、『silent』が橋田賞を受賞。さらに、佐倉想役を演じた目黒蓮と、脚本を手掛けた生方美久氏が新人賞を受賞した。
なお、受賞者には、本賞の置時計と副賞の賞金100万円が贈られる。
「第31回橋田賞」受賞結果と受賞理由
橋田賞大賞
該当なし
橋田賞
■『silent』(フジテレビ)
「恋愛と音」というテーマに絞って掘り下げ、登場人物の心の 揺れ動きを丁寧に描いた作風が近年のドラマ演出と一線を画し、多くの人に評価された。
■『プレバト!!』(毎日放送)
知的エンターテインメントというジャンルで放送10年を超え多くの人に支持され続けてきた。
■小池栄子(俳優)
『鎌倉殿の13人』(NHK)の北条政子役の高い演技力が評価された。
■長澤まさみ(俳優)
『エルピス―希望、あるいは災い―』(関西テレビ)で、葛藤するジャーナリストという高い社会性の役を演じきった。
橋田賞新人賞
■目黒蓮(俳優)
『silent』(フジテレビ)『舞い上がれ!』(NHK)で好演。特に『silent』では聴覚障害という難しい役を演じきり、多くの支持を得た。
■伊藤沙莉 (俳優)
『拾われた男』(NHK)『ミステリと言う勿れ』(フジテレビ)の演技に対して。その演技力は特筆に値する。
■生方美久(脚本家)
『silent』の繊細な世界を感動とともに描いた高い筆力に対して。
橋田賞特別賞
■草笛光子(俳優)
長年の放送界での活躍と功績に対して。
■加山雄三(歌手・俳優)
長年の放送界での活躍と功績に対して。
野村昭子賞
■いまむらいづみ(俳優)
テレビドラマで長年、その高い演技力で存在感のある役を演じられてきた、その功績に対して。