声優・内海賢二さんが没後10年の節目にAI音声となり、名作文学を朗読する音声コンテンツ「YOMIBITO Plus(ヨミビト・プラス)」が誕生した。これは、ソニー・ミュージックエンタテインメントが運営する電子書籍ストア「Reader Store」で3月29日から独占配信を開始している。ネットでは「涙が出てくる…」「ぜひ藤原(啓治)さんの声も」などと注目が集まっている。

  • 声優・内海賢二さんが「AI音声」でよみがえる、名作文学を朗読 - ネット「涙が出る…」「ぜひ藤原さんの声も」

    声優界のレジェンド・内海賢二さんのAI音声が名作文学を朗読

内海賢二さんは、アニメ「北斗の拳」のラオウ役や「魔法使いサリー」のパパ役、「Dr.スランプ アラレちゃん」の則巻千兵衛役などで知られる声優界のレジェンド。アニメに限らず、印象的なナレーションや、洋画の吹き替えでの素晴らしい演技などが記憶に鮮明に残っている人は多いことだろう。2013年、がん性腹膜炎のため、75歳で亡くなり今年6月で没後10年を迎える。

「YOMIBITO Plus(ヨミビト・プラス)」は、名作文学をAI音声による朗読とテキストで同時に楽しめる電子書籍。内海さんの生前の音源を元に、AI音声プラットフォーム「CoeFont」を活用して再現されたAI音声が、日本の名作文学の序章を朗読する。

  • 内海さんのAI音声で聴ける日本の名作文学。これは良い

内海さんのAI音声によって朗読されている作品は、夏目漱石の「吾輩は猫である」、「坊っちゃん」や、宮沢賢治の詩「雨ニモマケズ」。来年3月28日までの期間限定で無料配信される。

内海さんのAI音声の制作過程を追ったメイキング映像を公開中

また、YOMIBITO公式YouTubeチャンネルでは、制作過程を追ったメイキング映像が公開されている。その中で、内海さんの息子・内海賢太郎さんが今回のAI音声化について「内海賢二のブランドというか、今まで築き上げてきたものがあるので、どうなるのか心配ではありました」と語りつつ、AI音声を聴いて「びっくりしましたね」「期待以上のものができたんじゃないか」と絶賛している。

このほか「YOMIBITO Plus」には、「鬼滅の刃」の宇髄天元役や、「天元突破グレンラガン」のカミナ役などで知られる声優・小西克幸さんと、アニメ「可愛いだけじゃない式守さん」の和泉くん役や、「犬になったら好きな人に拾われた。」のポチ太役などで知られる声優・梅田修一朗さんのAI音声での朗読も収録されている。

  • 小西さんと、梅田さんもAI音声化

ネット上では「できるだろうと思ってたけど本当にできるとびっくりする。しかもあまり違和感ない。」「10年の節目にまさかの復活…」「内海さんの声だ…涙が出てくる…」と感動の声が多く寄せられたほか、「ぜひ藤原さんの声も聞きたい!」「藤原啓治さんと石塚運昇さんの声もまた聴けるかも知らないのかな。。」「塩沢さんも期待してます。」などの声も寄せられた。