ワコムは3月29日、Z会(以下、Z会グループ)が2023年度4月から中学生・高校生向けに導入する「手書き×デジタル」を活用した、新しい学習サービス実現に協力したことを発表した。

  • ワコム、Z会の「手書き×デジタル」を活用した学習サービスに、デジタルペンとデジタルインクの技術で協力

Z会グループとワコムは2020年10月に業務提携契約を締結し、「手書き×デジタル」を活用した新しい学習サービスの共同開発を進めてきた。

今回、中学生タブレットコースと高校生タブレットコースの「Z会学習アプリ」で、付属のデジタルペンとワコムのデジタルインクテクノロジー「WILL(Wacom Ink Layer Language)」を活用した新機能として、「デジタルインク量の集計・可視化」と筆跡データの取得・解析」を導入する。

「デジタルインク量の集計・可視化」は、学習者がタブレットに書き込んだデジタルインクの量をWILLによって可視化し、どれだけ「手書き」に取り組んだかを視覚的に把握できるもの。学習を重ねることで蓄積されたデジタルインク量を移動距離に換算し、ユーザが日本各地の名所を巡るという演出も施されている。

  • デジタルインク量の集計・可視化

「筆跡データの取得・解析」では、学習者が作成した答案の筆跡データを取得・解析することで、答案の復習の効果・利便性の向上を図ることが可能。学習者は自身が作成した答案の作成過程を30秒ほどの筆跡データに圧縮し、動画再生により振り返ることが可能。また、筆跡データの解析を通して答案の作成に時間を要した箇所を把握し、復習に活かせるとしている。

  • 筆跡データの取得・解析

対象コースは、公立中学に通う、高校受験を予定している新中学1年生~新中学3年生を対象とした「中学生タブレットコース」、中高一貫校に通う新中学1年生~新中学3年生を対象とした「中高一貫コース」、および難関大を目指す新高校1年生~新高校2年生を対象とした「高校生タブレットコース」。

これらの新しい学習体験サービスは、Z会グループとワコムが共同で行ってきた取り組みにおける最初のステップだとし、さらなる進展を目指し共同開発を続けていく予定だという。