「理詰め」という言葉の意味を知っていますか?

「私の上司は理詰めしてくるタイプだから苦手」「またAさんが理詰めされてるのを見たよ」のように日常会話でもよく使う言い回しですが、実は意味を知らないという方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、理詰めの意味や理詰めという言葉の使い方、類語を紹介します。また、理詰めと言われがちな人の特徴や理詰めしてくる人への上手な対処方法についてもあわせて紹介します。

理詰めの意味とは?

  • 「理詰め」の意味とは?

「理詰め」とは、思考や議論を理屈や論理を使って押し通すという意味を表します。

本来はネガティブな意味合いに限ったものではないですが、自分の意見や主張を無理やり通したり貫いたりすることを指すため、基本的にはネガティブな意味合いで使われることの方が多いです。

なお、読み方は「りづめ」になります。

理詰めの使い方と例文

  • 「理詰め」の使い方と例文

理詰めはプライベートでもビジネスでもよく使う表現です。主に以下のような使い方をします。

【例文】

  • 私の周りには、理詰めで話す人が多い
  • 昨日の会議で上司から理詰めされた
  • Aさんいわく彼は理詰めタイプの人らしい
  • 他人を理詰めするのは良くないと思う

なお、「理詰める」という使い方はしないので注意しましょう。

理詰めの類語

  • 「理詰め」の類語

ここでは、「理詰め」の類語をご紹介します。

論理的

論理的とは、論理にかなった考え方をすることを意味します。ビジネスでもよく使う表現で、例えば「彼の話はいつも論理的ではない」や「私には論理的思考が足りていなかったと思います」などのように使います。

最近は「ロジカル」という英語表現を用いることも多いです。また、論理的の対義語は頭に「非」を付けて「非論理的」と表現します。

合理的

合理的も論理や道理にかなっているさまを意味する言葉です。「先輩は合理的な人だ」「今回の決定は合理的とはいえない」「彼は合理的な判断ができる人だ」「合理的な根拠がないと発表された」といった使い方をします。

筋道を立てる

筋道を立てるとは、首尾を一貫させて理にかなうようにするさまを意味します。「筋道を立てて考える必要がある」のような使い方が可能です。文脈によっては、「つじつまを合わせる」や「道理を通す」などの言い換え表現を使ってもいいでしょう。

理詰めと言われがちな人の特徴

  • 理詰めと言われがちな人の特徴

理詰めは、なぜ否定的な意味で使われるのでしょうか。理詰めをしてくる人の特徴から、その理由が見えてくるかもしれません。ここでは、理詰めと言われがちな人の特徴を紹介します。

正論しか言わない

理詰めをしてくる人の特徴としてはまず、正論ばかり口にするというのが挙げられるでしょう。常に正論を言うことが正しいと思っているタイプです。論理的な思考ができる自分の発言がもっとも正しいと勘違いしてしまう傾向にあります。

他人の気持ちを理解しようとしない

他人の気持ちを理解しようとしないことも、理詰めをしてくる人の特徴です。前述したように自分が正しいと思っていることに加え、人の気持ちを想像することができずに自分勝手な言動が目立つため協調性に欠けます。周りの人を見下して侮る傾向にあるといえるでしょう。

反論に耳を貸さない

理詰めをしてくる人の多くは、周りの反論に耳を貸しません。そうなってしまうのは、論破されることが怖いと思う心理が働いていると考えられるでしょう。論破されないために、はなから聞く耳を持たない状況を作っているのです。

上から目線で話す

理詰めをしてくる人は自分以外の人を侮っているため、上から目線で話す傾向にあります。自分のやっていることは正しくてレベルの高いことだと思い込んでしまっているので、それができない人は自分以下の人と思ってしまうのです。

理詰めしてくる人への上手な対処方法

  • 理詰めしてくる人への上手な対処方法

職場やプライベートの人間関係で、理詰めしてくる人に悩んでいるという方も多いでしょう。ここでは、理詰めをしてくる人への上手な対処法をご紹介します。

相手の話を最後まで聞く

理詰めをしてくる人には、ただ単に話したいだけの人もいます。そのようなタイプの人には、否定や反論をせず、ひたすら相槌を打って話しを最後まで聞いてあげましょう。すべて真面目に聞く必要はありません。最後まで聞くという姿勢を見せることが大切です。

それだけでも相手が満足して上手く切り抜けられることがあります。反論すると、理詰めしてくる人はどんどん話し続けて終わりが見えなくなってしまうので、反論せずに話したいだけ話させてあげることがポイントです。

また、理詰めをしてくる人は、正論を武器にしがち。そのような場面ではつい謝りたくなる人が大半です。しかし、そこで謝罪してしまうと、理詰めの相手は自分が正しかったと思い込みます。理詰めがさらにエスカレートする可能性もあるので、その点には注意しましょう。

感情的に言い返さない

感情的に言い返さないことも対処方法の一つです。理詰めをしてくる人はクレーマー気質な人も多く、自分の言葉で相手を追い詰めることに快感を覚える場合があります。

そのため挑発してくることも多いですが、頭にくることを言われたとしても取り合わず、適当に受け流すことが良い対処法です。挑発されたときは、「そうなんですね」や「今は立て込んでいるのでまた今度」などの適当な相槌を打ってその場を離れてみましょう。

大人になって折れてあげる

こちらが大人になって、折れてあげることも有効な対処方法です。理詰めしてくる人は多くの場合、絶対に折れません。できるだけ関わりたくないのが本音ではありますが、ビジネスシーンでは理詰めをしてくる人と議論しなければならない場面が必ず出てきます。

そのようなときは、タイミングを見てこちらから折れてあげることで議論を終わらせましょう。こうすることで、無駄な時間を使うことなく、理詰めをしてくる人との議論を終わらせられます。

距離を置く

理詰めをしてくる人には、否定的なことばかり発言する人も少なくありません。そのような人と一緒にいると、自分を否定されることも多く、自信をなくしてしまうことにもつながります。

このような言動をする理由には、相手に優位に立たれたくないという心理が働いていると考えられるでしょう。このようなタイプの人は簡単に変わりません。よって、こちらから距離を置くことが最善の選択です。相手が変わることを待つのではなく、自分自身を守ることに徹しましょう。

理詰めはやめて論理的にいこう

理詰めの意味から、理詰めと言われがちな人の特徴や、理詰めしてくる人への上手な対処方法までくわしく紹介してきました。

相手の気持ちを考えず、自分の意見や主張を押し通す人は周囲から嫌われてしまいます。今回ご紹介した特徴に心当たりのある方は注意しましょう。

また、周囲に理詰めしてくる人がいて悩んでいるという方は、ぜひ今回の対処法を実践してみてくださいね。