ビジネスでもプライベートでもさまざまなシーンで使われる封筒。実は封筒の数え方は状態によって変わるということをご存知でしょうか?
本記事では、封筒の正しい数え方をくわしく紹介します。また、封筒以外のビジネスシーンで使う備品の数え方についてもあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
封筒の数え方や単位は?
封筒の数え方には複数のパターンがあり、条件によって変化するため、間違えないように注意が必要です。ここでは、さまざまな条件下における封筒の数え方についてくわしくご紹介します。
中身が入っていないものは「枚」
中身が入っていない封筒だけの状態の場合、通常は「枚」と数えます。中に入れる便せんなども同様で、何も書かれていない・ただの紙である場合は「枚」と数えるのが一般的です。
中身が入っているものは「封」
中に手紙や書類などが入った状態の封筒は、「封」と数えます。あまり馴染みのない言い方かもしれませんが、1封、2封といった表現を使うのが正しい数え方です。なお読み方は、1封の場合「いっぷう」、2封の場合は「にふう」です。
発送する状態または届いた封筒が「通」
誰かに発送する状態にした封筒は「通」と数えます。また届いた封筒の場合も「通」と数えます。つまり、封筒に何も入っていない状態では「枚」、封筒の中に手紙や書類などを入れると「封」。そして誰かに発送したり受け取ったりすると「通」へと変化することになります。
状態によって数え方が異なるため、今封筒がどのような状態なのかしっかり確認した上で数えましょう。
封筒の正しい数え方を例文で紹介
ここでは、実際に例文を挙げながら封筒の数え方をくわしくご紹介します。
中身が入っていない封筒の場合
すでにご紹介した通り、中身が入っていない封筒は「枚」と数えます。例文で使い方をご紹介しましょう。
・封筒を3枚持ってきてください
・出かけるのであれば封筒を5枚買ってきてください
・封筒は常に10枚以上は用意しています
・封筒が何枚あるか事前に数えてしっかりと管理してください
・20枚入りと10枚入りの封筒が売られていました
このように中に何も入っていない封筒は「枚」でカウント、管理します。
中身が入った封筒の場合
中身が入った封筒は、「封」と数えます。それでは、使い方を例文で見てみましょう。
・資料を入れた封筒を10封用意しています
・取引先への案内状を入れた封筒を20封用意してください
・発表会で使った資料をまとめる封筒を年に1封作って管理しています
・結婚式の招待状を入れた封筒を50封用意してください
・次の展示会で顧客に配る資料をまとめた封筒は100封で足りるでしょうか
封筒は手紙や書類などを郵送するときだけでなく、ビジネスシーンにおいて現場での資料の配付や管理などにも使われることがあります。この場合も中身が入った封筒にあたるため、「封」でカウントするのが一般的です。
発送する状態または届いた封筒
発送する状態または届いた封筒は、「通」と数えるのが一般的です。通の使い方も確認しておきましょう。
・今朝は応募書類が5通届いています
・取引先への挨拶状を100通すべて用意できました
・招待状は200通出しましたが、出席の返事は120通ほどしか届いていません
・今月届いた30通の手紙はすべて開封して適切に処理しました
・あとは送るだけの状態になった請求書が2通あるので、投函しておいてください
封筒を郵送する、あるいは郵送されてきた状態になると封筒は「通」とカウントされるようになります。
封筒の種類によって数え方の単位は変わる?
封筒にはいくつかの種類がありますが、中でも特に大きく分類すると和封筒と洋封筒に分けられます。ここでは、和封筒と洋封筒の違いや数え方に違いがあるのかといった点についてくわしくご紹介します。
和封筒の場合
和封筒は、縦長のかたちで短辺に封入口があるタイプのものを指します。貼り合わせの位置が中央に来るセンター貼りと、端に来るサイド貼りの2種類があります。
形状もさまざまですが、一般的に使われているのは長形封筒。ビジネスシーンなどでもよく使われているタイプです。
数え方はこれまでご紹介して来た通り、中身が入っていない場合は「枚」、中身を入れると「封」、発送する状態または届いた封筒は「通」となります。
洋封筒の場合
洋封筒とは、横長のかたちで長辺に封入口があるタイプの封筒のことをさします。ビジネスでは、一般的な資料や書類などの送付では使いませんが、招待状や挨拶状などの送付では使われることが多いです。洋封筒も数え方は和封筒と同様で、封筒の種類によって単位が変わることはありません。
ビジネスシーンで使うそのほかの備品の数え方
最後に、封筒以外のビジネスシーンで使うそのほかの備品の数え方をくわしくご紹介します。
ハガキ
ハガキも封筒と同じく「枚」または「通」と数えますが、そのほかに「葉(よう)」と数えることもできます。ただし、ビジネスにおいては枚か通を使うのが一般的で、葉は思い入れのあるものなどを数えるときに使うものとされています。
椅子やデスク
オフィスには欠かせない椅子やデスクなどは、「個」ではなく、「脚(きゃく)」と数えます。イベント会場の設営などで椅子やデスクを数える機会があるときは、脚と数えるようにしましょう。
そのほかの道具
ビジネスシーンで使われる道具の中には、特殊な数え方をするものもあります。例えば、ハサミには複数の数え方があり「丁」「挺」「本」と3種類の単位が使われます。傘も「本」のみでなく、「張」という単位も使われます。
道具ではありませんが、寄付などは「口」、回数券などの複数のチケット・券などをまとめたものは「冊」という単位で数えられるのが一般的です。
封筒の数え方を正しく覚えよう
封筒の数え方についてくわしくご紹介しました。封筒は中身が入っているかどうか、また送付物となっているかどうかによっても異なります。それぞれの数え方を覚えて、ビジネスシーンで正しく使えるようにしておきましょう。
また、封筒以外にご紹介したビジネスシーンで使われる備品の数え方もあわせて覚えてみてくださいね。