カワサキモータースジャパンが15年ぶりに復活させたバイク「エリミネーター」。東京モーターサイクルショーではカワサキブースを訪れたファンがエリミネーターの実機を確認する姿が多く見られた。新型はどんなバイクに仕上がっているのか。取材してきた。
硬派なイメージを払拭?
「エリミネーター」の初代モデルが日本でデビューしたのは1985年のこと。排気量900ccのエリミネーターが輸出モデルとして先行していたが、当時の日本には排気量750ccまでという自主規制があったため、国内モデルの「エリミネーター750」は少し遅れて登場することとなった。その後、各クラスへと派生していったエリミネーターだったが、排ガス規制強化の影響もあり、2008年には全モデルがラインアップから姿を消していた。
ただのドラッグスタイルとは一味違う独特のデザインを踏襲する新型は水平基調が際立つ造形で、ブレーキランプの形状などが当時を思い出させる。「エリミネーター SE」が装着するコンパクトなヘッドライトカウルなどオマージュも随所に確認できた。
カワサキの説明員によれば、かつては硬派なイメージのあったエリミネーターだが、新型モデルは誰もがモーターサイクルライフを楽しめる間口の広いモデルになっているという。
エリミネーターの扱いやすさに寄与しているのが398ccの空冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒エンジンだ。「Ninja400」ベースのスポーティーなエンジンで動力性能は最高出力35kW(48ps)/10,000rpm、最大トルク37Nm(3.8kgf・m)/8,000rpm。低速域では車体をコントロールしやく、高速走行時はNinjaの血統を感じさせる力強いパワーとリニアなレスポンスを楽しめるのが同エンジンの特徴とのことだった。
もう1台の注目モデル「Ninja ZX-400RR」
カワサキブースの注目モデルはエリミネーターだけではなかった。参考出展の「Ninja ZX-400RR」にも多くのファンが足を止め、熱い視線を注いでいた。
こちらは参考出展のため、国内モデルについての詳しい情報は聞けなかったのだが、すでに明らかになっている海外モデルの情報によると、399cc4ストローク並列4気筒エンジン搭載、フロントフォークにアジャスター調整機能を装着、リアサスペンションが「10R」と同タイプといった特徴があるようだ。
カワサキが400cc4気筒モデルを投入するのは2008年の「ゼファーχ」「ZRX400」以来15年ぶり、スーパースポーツに限れば2000年の「ZXR400」以来23年ぶりのこと。ゆえに注目も高まっているが、担当者は「私たちも精一杯頑張りますので、期待して秋口をお待ちいただければ」と話していた。