福岡市地下鉄七隈線の延伸区間となる博多~天神南間が3月27日に開業。博多駅5時30分発の始発列車(橋本行)に合わせ、一番列車出発式が行われた。始発列車に使用された3000A系に、延伸開業を祝うヘッドマーク等が掲げられた。

  • 福岡市地下鉄七隈線の延伸区間が開業。博多駅5時30分発の始発列車は多くの人で混雑した

一番列車出発式は博多駅の七隈線ホームで行われ、福岡市交通事業管理者の重光知明氏が挨拶。「今回の延伸開業により、市西南部と博多駅が1本でつながり、七隈線各駅から博多駅までの移動時間が約14分短縮されます。ここ博多駅では、改札口を出ることなく、七隈線・空港線の乗換えができるようになり、新幹線やJR各線への乗継ぎがスムーズになるなど、広域的な交通ネットワークが飛躍的に向上します」と述べた。

延伸区間の開業に先立ち、3月11日に七隈線のダイヤ改正も実施。「始発列車を15分繰り上げ、終電を15分繰り下げることにより、朝は新幹線や飛行機の始発便に間に合うようになるなど、利便性・アクセス性が大きく向上します」と重光氏は話す。七隈線の運行本数は平日160本・土休日138本となり、ダイヤ改正前より増便。平日朝夕のラッシュ時間帯も増便され、朝ラッシュ時間帯の最小運転間隔は3分30秒となった。

七隈線の延伸開業により、博多~天神南間も約3分で行けるようになるため、福岡市都心部の移動もさらに便利に。「この延伸により、都心部に新しい人の流れが生まれ、博多旧市街エリア等のにぎわいが高まることも大いに期待されます」「福岡エリアと博多エリアの結びつきがさらに強まり、2つの街がともに発展することを願い、『福博連理』の言葉をここ博多駅ホームの銘板に刻んでいます。福岡市の都心部に、新たに大きな幹が形成され、本市がさらに魅力あふれる都市に発展していくことを期待しているところです」と重光氏は言う。「多くの市民の皆様、来訪者の皆様の足として、福岡市地下鉄を末永くご利用いただきますようお願い申し上げます」と述べ、挨拶を締めくくった。

  • 博多駅からの始発列車に使用された3000A系。車体前面に延伸開業を祝うヘッドマーク等が掲げられた

  • 一番列車出発式では、テープカットの後、博多管区駅長が出発号令を行い、列車が発車した

  • 博多駅5時30分発の始発列車が発車した後、橋本駅からの始発列車が4番のりばに到着し、博多駅5時50分発の橋本行として折り返した。7時台から3番のりばも使用される

一番列車出発式が行われている間に始発列車の扉が開くと、鉄道ファンらが多数乗車し、車内は混雑した様子だった。重光氏ら出席者によるテープカットに続き、博多駅管区駅長による出発号令が行われ、始発列車は定刻通り5時30分に博多駅を発車。その直後、一番列車出発式の出席者らが万歳三唱を行う場面もあり、七隈線の延伸開業を祝福していた。