ピクセラは、OpenAIが提供する会話型のAIサービス「ChatGPT」を活用した、“革新的な翻訳デバイス”の開発・製品化に着手すると3月24日に発表。また、ピクセラのテレビチューナーブランド「Xit(サイト)」で、テレビ字幕の自動翻訳機能を追加したアプリを開発することも明らかにした。
今回開発する翻訳デバイスでは、ChatGPTを翻訳エンジンとして採用し、迅速かつ正確な翻訳や通訳を追求。また、テレビ視聴アプリでは、放送波から同時に送信される日本語字幕データをアプリ経由でChatGPTに送出。自然な外国語に翻訳した結果をアプリに戻し、映像とリアルタイムに同期させて表示するという。
ピクセラではChatGPTについて、「4兆単語という驚異的な量のテキストを学習し、多様な分野の翻訳で高い精度を発揮するだけでなく、くだけた表現でも適切に対応可能。さらに、自然な会話を生成するよう調整されており、従来の機械翻訳システムに比べて、より自然で高品質な翻訳が行える」と説明している。
ピクセラは2016年、大阪大学と共同でテレビ字幕翻訳に関する研究を実施したことで豊富な知見を得ており、「この研究成果にChatGPTの翻訳エンジンの力を組み合わせることで、対応言語の大幅な拡充とより自然な翻訳の実現が期待できる」とのこと。
長年にわたるハードウェアおよびソフトウェア開発の経験を活かし、ピクセラはChatGPTを、今後需要が増すと予想される翻訳ソリューション分野でアクセスしやすいツールとして提供していく。