バイクの祭典「第50回東京モーターサイクルショー」でBMWモトラッド(BMW Motorrad)が新型「M1000 RR」を発表した。クルマのBMWにとって「M」という車名は高性能の証。では、バイクのBMWで初めて「M」をモデル名に冠するM1000 RRは何がスゴいのだろうか。新型はどう進化したのか。
バイクの「M」が新型に
「第50回東京モーターサイクルショー」(東京ビッグサイトで3月24日~26日)でプレゼンを行ったBMW Motorradの佐伯要ジェネラルマネージャーによると、BMWのバイク事業は好調を続けている様子。2022年には同社の歴史で初めて世界販売20万台を突破(前年比4.4%)。世界のプレミアムモーターサイクル市場でNo.1のポジションを堅持した。「R1250 GS」と「R1250 GS Adventure」を合わせた販売台数は約6万台で、1,000ccアドベンチャーバイク分野では約50%のシェアを達成。電動スクーター「CE 04」の販売台数は約5,000台だったが、電気のバイクについては「特定の分野ではかなりニーズがある」(佐伯さん)との手ごたえを得たそうだ。
そんなBMWモトラッドが3月24日から受注を始めたのが新型M1000 RRだ。納車開始は2023年夏ごろを予定している。
M1000 RRはバイクで初のMモデル。 S1000 RRをベースとする高性能バイクで、初代モデルは2021年1月に日本で発売となった。
M1000 RRは新型となったものの、最高出力は前モデルと同じ156kW(212PS)で変わっていない。では何が変わったのかというと、主な進化のポイントはエアロダイナミクス性能だ。Mウイングレットは大型化し、ウィンド・シールドの空力性能も引き上げた。前輪には量産モデルで初採用となるカーボン・ファイバー製のブレーキ冷却エア・ダクト「Mブレーキ・ダクト」を装着している。空力に磨きをかけたことなどにより、最高速度は前モデルの306km/hから314km/hへと向上した。
新型M1000 RRはベースモデルが384.95万円、上級グレードの「M Competition Package」が448.85万円。佐伯さんは「すでに多くのお客様からご支持を頂いている」と手ごたえを口にしていた。