エムアイセブンジャパン(以下MI7)は、米PreSonusが提供するDAW「Studio One」のバージョン6.1フリー・アップデートを発表した。リリースを記念して2023年4月1日14時まで「Studio One Professional」とクロスグレード/バージョンアップ/アップグレード、PreSonus Sphere年間メンバーズシップが30%オフで入手できるスプリング・セールを実施している。
Studio Oneは米PreSonusが提供しているDAW(Digital Audio Workstation)ソフトである。今回のバージョン6.1で追加された主な新機能および機能向上点は以下の通り。
- 歌詞をライブで表示
Professionalのみに追加された機能で、演奏モードでリアルタイムの歌詞表示が可能となった。ステージ上でコンピューターのモニターやタブレットで歌詞をスクロール表示させられる。演奏ビューでダイレクトに歌詞のサイズや配置を調整可能。歌詞は、ショー・ページにソングを転送すると自動でショーに追加されるようになっている。ライブ・セット用に調整が必要な場合も、ショー・ページで直接歌詞の編集が行える。
- 次世代の歌詞編集機能
ソング・ページの歌詞機能にいくつかの機能向上が施されている。リップル編集に対応し、この機能を有効にすると、単語、行、セクション全体を一発で入れ替えたり並べ替えたりできる。また、スクラッチパッドを使用してソング中で歌詞の代替案を作成することが可能となった。ソングやセクションの別バージョンを管理するのに最適なスクラッチパッドを、音楽やハーモニーだけでなく歌詞を試行錯誤する際にも使用できるようになっている。マウスオーバーで歌詞全文を表示する機能も追加。これによりズームアウト時でも歌詞イベントにカーソルを合わせるだけで切り詰められた歌詞を表示できるようになった。さらにMIDIファイルから歌詞のインポートが可能に。歌詞と音符をMIDIファイルからドラッグ&ドロップで同時にインポートができるようになっている。これらの機能はProfessionalのみに追加。
- プロジェクト・テンプレート
Professionalのみに追加された機能で、マスタリング・プロジェクトにテンプレートを使用できるようになった。新しいプロジェクト・テンプレートでは、Pipeline経由で接続された外部ハードウェア・プロセッサーを含む、任意のメイン・マスタリング・エフェクト・チェーンを保存できる。あらかじめ定義されたアルバムのメタデータを保存することも可能。
- ターゲット・ラウドネスに合わせたアルバム・モード
Professionalのみに追加された機能で、アルバム・トラックのラウドネスを完全にコントロールしながら、必要なラウドネス規格を満たすことができる。ラウドネス要件は音楽制作者にとって重要になっていることから、Studio One 6.1ではプロジェクト・ページのデジタル・リリース・ウィンドウのラウドネス最適化セクションにアルバム・モードが追加された。アルバム・モードでは、先ずトラック毎にラウドネスの分析を行い、ラウドネス最適化は全てのトラックに均等に適用され、アルバムの全トラックが同じターゲット・ラウドネスに設定されるのではなく、トラック間の相対的なラウドネス関係が保持される仕組みになっている。
- 「Studio One Remote 1.7」が登場
iOS、Android、Windowsに対応した無償アプリ「Studio One Remote」がStudio One 6にフル対応し、全ての新機能をサポート。ソングとショーの両方で専用の歌詞ウィンドウが利用できるようになり、タブレットのStudio One Remoteの中でも歌詞を表示できる。
- コラボレーションのライブ通知
バージョン6で導入されたユーザー・プロフィール・メニューは、通知センターへと拡張。新しいアップロード、ソング、バージョン、ワークスペースへの招待は、全てユーザー・パネルですぐに確認できるので、共有中のソングの新バージョンをバンドメンバーがアップロードしたかどうかを知るためにStudio Oneをログアウトしてメールにアクセスする必要がない。
- ドロップ・ゾーンを使用してビデオを追加
Professionalのみに追加された機能で、ファイル・インポート用のドロップ・ゾーンを提供するスマート・テンプレートがビデオ・ファイルに対応。ビデオ単体をインポートしても、または複数のクリップを一度にドラッグしても、セッションを開く際にビデオ・トラックに順番に並べられる。これにより、オーディオをビデオに合成するセッションがこれまで以上に素早くセットアップできるようになった。
- ビデオ・プレーヤー内にタイムコードを表示
Professionalのみに追加された機能で、ビデオ・ウィンドウにオプションの大型タイムコードを表示できる。タイムコード形式はフレーム、小節、秒、サンプルから選択でき、ビデオ・ビューアの下に表示されるためビデオ映像に邪魔なオーバーレイが発生しない。さらに、タイムコード表示のサイズはビデオ・ウィンドウのサイズに追従するようになっている。
- カスタム・カラーの作成
チャンネル、トラック、イベントのカラーをコントロールできるようになった。カラー・ピッカーまたは数値入力のRGB、HSL、Hex値を使用してセルを好みのカラーに変更し、カスタムのカラー・パレットを作成してPreSonus Exchangeで保存、読み込み、共有できる。他のDAWから派生したプリセットも収録。変更はセルをクリックした場合にのみ固定される。異なるカラーのソングをインポートしても正しく表示され、ユーザー独自のカラー・パレットに影響を与えることはない。
- イベントの同期ポイントが使用可能に
オーディオ・イベントとインストゥルメント・パートは、オプションで可変の同期ポイントが使用可能となり、トランジェントやピークがスタートポイントとエンドポイントの間にある場合、追加のタイミング参照を追加できる。
- あらゆる解像度でFLACファイルをインポート
インポートされたFLACファイルが現在のソングのフォーマットと解像度に自動変換されるようになった。バージョン6.1では、ファイルのインポートとエクスポートのFLAC 32-bitオーディオ・フォーマットへのサポートも追加されている。
動作環境は以下の通り。
- Mac:macOS 10.14以降(64bit)、Intel Core i3プロセッサー以上(Apple M1/M2対応)、 4GB RAM(8GB以上推奨)
Windows:Windows 10以降(64bit)、Intel Core i3またはAMD A10プロセッサー以上、 4GB RAM(8GB以上推奨)
Mac/Windows共通:インターネット接続(インストールとアクティベーションに必要)、40GB以上のディスク空き容量、解像度1,366×768以上のディスプレイ(高DPI推奨)
Windows環境でタッチ操作機能を利用する場合は、マルチタッチ対応モニターも必要となる。
Studio One Remoteの動作環境は以下の通り。
- iPad:iOS 8以降を搭載したiPad Pro 、iPad 2、iPad mini、それら以降のモデル
- Windows:Windows 10以降(64bit)を搭載したMicrosoft Surface 3(およびそれ以上)とSurface Pro 2(およびそれ以上)に互換、2GB以上のRAM(4GB以上推奨)、タブレットはx86互換である必要がある(ARMベース非対応)
- Android:Androidタブレットで動作するAndroid 5.0 Lollipop以降、1,024×768以上のディスプレイ解像度
リリースを記念して2023年4月1日14時までの期間限定で実施されるスプリング・セールでは、Studio One Professionalとクロスグレード/バージョンアップ/アップグレード、PreSonus Sphere年間メンバーズシップが30%オフで入手できる。MI7運営のMUSIC EcoSystems STOREでの価格は以下の通り。
- Studio One Professional:34,320円
- Studio One Professionalクロスグレード:25,740円
- PreSonus Sphere年間メンバーシップ:14,300円
- Professional/Producer 1.x~5.xからProfessionalへのアップグレード:12,870円
- Artist 1.x~6.xからProfessionalへのアップグレード:25,740円