21日のテレビ朝日系ドキュメンタリー番組『テレメンタリー2023』(テレビ朝日4:50~、地域により放送時間が異なる)では、 北海道テレビ放送制作の「笑えればいい 突然、体が動かなくなった葉月ちゃん」を放送する。
ある朝、目が覚めたら、体を起こすことができない。歩けない。「起きれない!」とママに助けを求めたが、ママは自分がふざけて冗談を言っているのだと思っている――これが3年前の2020年3月3日、当時8歳だった渡邊葉月ちゃんを襲った出来事だ。救急搬送された葉月ちゃんにつけられた診断名は「毛様細胞性星細胞腫」。脳腫瘍の一種が首の中の脊髄にできてしまい、神経を圧迫。首から下をほとんど動かなせなくなってしまったのだ。次の日には呼吸も出来なくなり、人工呼吸器をつけることに。緊急手術が行われたが、腫瘍をすべて取り切ることはできなかった。
元気に飛び回っていた葉月ちゃんの生活は一変。ほぼ寝たきりで、24時間介護が必要になり、人工呼吸器をつけたため以前のように声を出すこともできなくなった。今の医療では、葉月ちゃんが元通りに回復することはない。
絶望しても不思議ではない状況だが、葉月ちゃんは前向きだ。悲嘆する両親を励まし、泣いている母・千香子さんに、「泣きたい時は泣いていいけど、笑っていた方が良いことたくさんあるんだよ」と言葉をかけたこともあった。
そんな葉月ちゃんが始めたのはSNSでの発信。見た人に元気になってもらいたいと、絵を描いたり、料理をしたリ、様々なことにチャレンジする様子を届けている。彼女の笑顔は多くの人の心を動かし、フォロワー数はすでに4万人を超えた。しかし、その笑顔の裏には葛藤も。声がうまく出せず、思いが伝わらないつらさがあり、両親にとっては仕事と介護の両立が大きな悩みだ。今年11歳になった葉月ちゃんと家族の日々の暮らしから、私たちが学ぶべきこととは。