NTTのモバイル社会研究所は3月23日、2022年11月に実施した親と子に関する調査の中から、学校でのICT利活用についてのデータを公表した。
学校でタブレット・パソコンを利用した授業をどのくらい実施しているかという設問の結果が次のグラフ。「ほぼ毎日」という回答は年齢が上がるにつれて割合が上がっていくが、一方で「全く実施していない」の比率が中学生になると小学高学年より増えるなど、単純に年齢とともにタブレット・パソコンを使った授業の頻度が上がるというわけでもなさそうだ。
次のグラフは、学校におけるタブレット・パソコンの活用状況をまとめたもの。全体として前年から大きな変化はないが、学校から貸与されたタブレット・パソコンを授業でのリアルタイム活用しているという回答が10ポイント増加しているのが唯一の目立った変化だ。
続いては、タブレット・パソコンの学校からの貸与状況のデータ。経年変化で見ると、2020年度時点ではほとんど貸与が行われていなかったのが、2021年度に大きく数字を伸ばし、2022年度も引き続き上昇を続けているという恰好。ただしパソコンについては2021年度から2022年度で大きな変化はなく、2021年度から2022年度への増加分はタブレットの貸与の増加によるものという感じだ。コロナ禍の中で学校教育におけるタブレット・パソコンの活用が一気に進展したことがわかる。
最後は、タブレット・パソコンの学校からの貸与がいつ始まったのかを聞いた結果。小1~小3のデータで「2022年度」の比率が高いのが目につくが、これは2022年度に小学校に入学した1年生がその時点で貸与されるようになったということだろう。この点を除外すれば、2020年度中に早い地域で貸与が始まり、2021年度中に対応がほぼ完了したととらえてよさそうだ。
調査概要
- 調査名:2022年親と子の調査
- 調査方法:訪問留置調査
- 調査対象:関東1都6県・小学生及び中学生とその親
- 有効回答数:600件
- サンプリング:QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付
- 調査時期:2022年11月