テレビ朝日系ドラマ『特捜9 season6』(4月5日スタート毎週水曜21:00~)の制作発表記者会見が22日に都内で行われ、井ノ原快彦、羽田美智子、吹越満、田口浩正、深川麻衣、中村梅雀が登場した。
会見では、日本中を沸かせたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に関する話題も飛び出し、侍ジャパンの戦いを全試合見たという中村は「侍ジャパンの投手のレベルってスゴイ! そして“打つぞ!”という場面での、ヌートバー選手からのつながりが最高にしびれました」と興奮さめやらぬ表情。井ノ原も「イタリア戦で村上宗隆選手が2塁打を放ったとき、大谷翔平選手がすごい笑顔で迎えたでしょう。耐えて耐えて結果を出したとき、先輩からあんな笑顔で迎えられたら次も頑張ろうと思うはず。すごく勉強になりましたね」と大きな刺激を受けたことを告白した。
自身も俳優業と社長業の“二刀流”である井ノ原は「僕は楽しんでやっていますけど、世の中の社長さんは大変だなと改めて思います」と思いを馳せ、自身の社長業について「スタッフがとても優秀なので、お願いする部分もありますし、もちろん自分で頑張るところもあります。ドラマの現場でそれは言い訳にはできませんが、現場に来てみんなの笑顔を見ると、もっともっと頑張れるなと思います」と告白。そして「そもそも、二刀流という考えがあまりないんですよ。自分の中で切り替えがちゃんとできているのかもしれないですね!」と補足した。
井ノ原は会見後にも改めて侍ジャパンへ「14年ぶりの優勝。おめでとうございます。大きな力をもらいました! テレビを通して、日本中がひとつになった瞬間がありました。子どもたちだけでなく、大人たちにもたくさんの夢をありがとうございました。撮影現場でも勝手に祝杯をあげたいと思います」と世界一を勝ち取った日本代表選手たちに感謝のメッセージを送っていた。
会見の最後に『season6』の主題歌が20th Centuryの新曲であるミディアムバラード「あなたと」に決定したことも発表されると、井ノ原は「主題歌も木曜日から週末に向けて頑張るぞ、という気持ちになれるような楽曲を作ったつもりです。今年も一同、みなさんの明日への活力になればいいなという気持ちで取り組んでいますので、水曜9時はぜひ『特捜9』をご覧いただきたいですね」と締めくくった。
■井ノ原快彦(浅輪直樹・役)コメント
――『season6』の進化したところを教えてください。
『警視庁捜査一課9係』時代から数えると今年で18年目、『特捜9』としては6年目になります。一般的に役柄は成長しないことが多いですが、『特捜9』では新しいメンバーが入ったり、家族のシチュエーションが変わったりして、年々キャラクターも成長してきた気がします。今年もさまざまな状況の変化があるので、昨年とはまた違った浅輪直樹をお届けできると思います。
『season6』では事件だけではなく、メンバーそれぞれのプライベートも色濃く描かれます。それぞれ内側に大変な事情を抱えながらも、精一杯、事件を解決しようと奔走する……。それが視聴者のみなさんにも伝わるような脚本、演出になっています。
――撮影現場の雰囲気を教えてください。
新型コロナウイルスの影響で近年はみんなで食事に行くこともできなかったのですが、その分、お芝居は密にやってきたつもりで、もはや家族みたいな間柄になってきました。お互いの好き嫌いも把握している間柄です。だから、みんなの差し入れも楽しみなんですよね。今日はマイマイ(=深川麻衣)が差し入れしてくれたワッフルがおいしかったですし、昨日は羽田さんがみんなにお茶をいれてくれました。僕も先日、(村瀬健吾役の)津田寛治さんが「世界一うまい!」と絶賛していたコーヒーを用意したんですよ。
――2年目社員からの悩み相談「いろいろなことを教えてあげたくなる後輩像とは?」については、どう思われますか?
うーん。でも僕はできるだけ、「オレらのときはこうだったよ」などは言わないようにしています。もちろん聞かれたら話しますが、“こうでなきゃいけない”という決めつけは今や古いと思うので、「自分たちで考えてやってみたら」というようなアドバイスを伝えることが多いですね。
WBCのイタリア戦で村上宗隆選手が2塁打を放ったとき、大谷翔平選手がすごい笑顔で迎えたでしょう。耐えて耐えて結果を出したとき、先輩からあんな笑顔で迎えられたら次も頑張ろうと思うはず。あのシーンはすごく勉強になりましたね。
――三ツ矢翔平役・向井康二からの悩み相談「劇中で使用するタブレットを最新のものに変えてほしい。重たくて、手がプルプルしてしまいます」については、どう思われますか?
田口(浩正)さんは『9係』以来17年間、同じ手帳を使っているので、2年目ではまだまだです。プルプルしないように、向井くんには筋トレしてほしいですね。でも、彼も本当に続投を喜んでいて、初日もすごく張り切っていました。衣装合わせをするたびに僕に写真を送ってくるので、「今年も頑張ろうね」みたいなやり取りをしています。
――侍ジャパンでも大活躍の大谷翔平選手が二刀流で注目されていますが、社長業との二刀流のつらさは?
僕は楽しんでやっていますけど、世の中の社長さんは大変だなと改めて思います。スタッフがとても優秀なので、お願いする部分もありますし、もちろん自分で頑張るところもあります。ドラマの現場でそれは言い訳にはできませんが、現場に来てみんなの笑顔を見ると、もっともっと頑張れるなと思います。そもそも、二刀流という考えがあまりないんですよ。自分の中で切り替えがちゃんとできているのかもしれないですね!
――視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします!
WBCでは、日本全国、まだまだみんなでテレビを見て盛り上がることができるんだな、とすごく刺激をもらいました。水曜日は週の真ん中で中だるみしたり、気持ちがソワソワしたりする曜日だそうです。今回の主題歌『あなたと』も週末に向けて頑張るぞ、という気持ちになれるような楽曲を作っているつもりですし、『特捜9』は“刑事もの”ですが、“日々頑張っていない人なんていないんだな”と考えさせられるような場面が描かれます。今年もメンバー一同、みなさんの明日の活力になればいいなという気持ちで取り組んでいますので、木曜日からも頑張れるよう、水曜9時はぜひ『特捜9』をご覧いただきたいですね。
『警視庁捜査一課9係』(2006年スタート)時代から17年間、共に過ごしてきた家族のような特捜班。井ノ原演じる浅輪直樹が、小宮山志保(羽田美智子)、青柳靖(吹越満)、矢沢英明(田口浩正)ら個性派刑事の捜査をまとめる主任として、そして昨シーズンより加わった若手警察官・三ツ矢翔平(向井康二)、高尾由真(深川麻衣)の先輩として引き続き邁進する。『season6』では、『9係』で出会い『特捜9』で結婚した直樹と倫子(中越典子)の浅輪夫妻の今後、『season4』最終回で結ばれた村瀬健吾(津田寛治)&志保夫婦の現在、青柳、矢沢のコンビや、班長・国木田誠二(中村梅雀)の今の思いなど、レギュラーメンバーが抱える事情や関係性が、毎回の捜査に影響していく。