NVIDIAは3月22日、三井物産と協業し、日本の創薬を変革するためのスーパーコンピューター「Tokyo-1(トウキョウ ワン)」を構築すると発表した。計算創薬に特化した三井物産の子会社、株式会社ゼウレカが運用を予定しており、ワークショップや技術トレーニングも提供するとしている。
NVIDIAと三井物産が協業し、創薬向けスーパーコンピューターの構築を行うという内容。プロジェクトの第一段階として、NVIDIA H100 Tensor GPUを8基搭載したNVIDIA DGX H100システムが10台以上導入される予定で、プロジェクトの拡大にあわせて随時ノードを追加予定。Tokyo-1上でNVIDIA BioNeMoソフトウェアを使用し、研究者はタンパク質構造予測、低分子化合物の生成、骨格推定などの用途で、最先端のAIモデルを活用できるようになるという。
日本国内の製薬企業も参画を表明しており、東京に本社を置くアステラス製薬株式会社、第一三共株式会社、小野薬品工業株式会社がTokyo-1を用いて創薬プロジェクト推進に向けて活動。さらに製薬業界だけでなく、医療機器大手や国内スタートアップにも開放を予定しており、NVIDIA Inceptionプログラムのメンバーである世界中のヘルスケアスタートアップが開発したAIソリューションをTokyo-1のユーザー企業が活用できるよう、連携を図っていくとしている。