アントレは3月16日、2022年度の「脱サラ経営者に関する実態調査」の結果を発表した。今回は、独立後の収入や副業状況などについてまとめた。調査期間は2022年12月19日~22日、調査対象は過去に企業勤めの経験がある20代から60代までの経営者(脱サラ経営者)、有効回答は553人。
脱サラ経営者に独立前・独立初年度・現在の年収を聞くと、いずれも「300万円未満」が最多に(独立前36.2%、独立初年度43.8%、現在37.6%)。他方、「400万円以上」と答えた割合は現在が最も多く計36.4%(独立前30.3%、独立初年度28.8%)となり、事業開始時は一時的に年収は下がるものの、事業継続で増加する傾向がみられた。
副業が独立に生かされたかとの問いには、過去最多の25.4%が「期待以上に生かされた」と回答。「期待したとおりに生かされた」の37.7%を合わせると、6割超が「生かされた」と回答した。一方、「生かされていない(思ったほど+まったく)」との回答も過去最多の15.5%となった。
独立スタイル別に副業経験の有無を調べたところ、「自身での独立・起業」では副業経験者50.0%、未経験者53.9%との結果に。また「業務委託、フリーランス」「フランチャイズ加盟」「代理店加盟」などでは経験者の割合が未経験者を上回ったのに対し、「後継」では未経験者の割合が経験者の5.6倍に上った。
独立前後の年収を副業経験の有無でみると、副業経験者は独立前後に限らず未経験者より年収が高い結果に。例えば、独立初年度に「300万円未満」だった割合は36.9%で、未経験者の45.6%と比べ8.2ポイントも低かった。さらに「800万~1,000万円未満」では、経験者4.9%、未経験者2.2%と、2倍以上の差がついたことがわかった。