取引先に提案書を送ったときや商品を納品したときなど、ビジネスではお礼メールを受け取る機会が多くあります。お礼メールを受け取ったら、基本的には返信するのがマナー。しかし、お礼メールに対しどのように返信していいかわからないという方もいるでしょう。

そこで本記事では、お礼メールに返信するときのマナーや基本的な書き方をご紹介。さらに、よく使うフレーズや取引先・社内のケース別に使えるお礼メールへの返信例文などもご紹介します。

お礼メールに返信するときのマナー

  • お礼メールに返信するときのマナー

まずは、お礼メールに返信する際のマナーについて解説します。どれも基本的なビジネスマナーなので、覚えておきましょう。

なるべく早く返信する

取引先などからお礼のメールを受け取ったら、なるべく早く返信するのが望ましいとされています。可能であれば、即日返信するのがベストです。遅くとも24時間以内には返信しましょう。レスポンスの早さは信頼につながります。

件名は変更しない

お礼メールに限らず、ビジネスメールにおいて返信する際は、件名を変更しないのがマナーです。件名を変更してしまうと、どのメールに対する返信なのかわかりにくくなってしまいます。お礼メールでも件名は変更せずに返信しましょう。メールの返信機能を使えば、もとの件名に返信を指す「Re:」がついたかたちになるので、このまま変えずに送ってください。

Ccで来たお礼メールは返信不要

お礼メールが自身に宛てたものではなく、「Cc」で入っているだけということもあるでしょう。「Cc」は、情報共有の意味を込めて送られるものなので、基本的には返信不要です。

また不特定多数に宛てたお礼メールや自動返信のお礼メールにも、返信する必要はありません。例えば資料請求や問い合わせをした際のお礼メールは、興味があったり商談したかったりする場合は返信しても構いませんが、そうでなければ返信しないのが一般的です。

返信が何度も続くときは一言添える

お礼のメールに返信した後にお互いに気を遣ってしまい、返信が何度も続くケースは少なくありません。このような場合は、こちらから返信を終えられるよう文末に一言添えるといいでしょう。下記はその一例です。

・ご返信には及びません
・返信不要でございます
・ご返信いただかなくても結構です
・何かございましたらご連絡ください

状況に応じて、このような一言を添えてみてください。

お礼メールに返信するときの基本的な書き方

  • お礼メールに返信するときの基本的な書き方

お礼メールに返信する際、まずおさえておきたいのがビジネスメールの基本的な書き方です。

ビジネスメールには、件名と本文があります。本文は下記のように「挨拶」「要旨・概要」「詳細」「結び」「署名」という要素に分類可能です。それぞれに記載する内容や注意点についてまとめてみました。

件名 お礼メールへの返信なので書き換えない
宛名 会社名は正式名称を使う。例: ×(株) 〇株式会社
氏名を間違えないよう注意
挨拶 相手との関係性を考慮して適切な挨拶を選ぶ
要旨・概要 お礼を述べる
詳細 感謝の気持ちや連絡事項・質問などを記載
結び 返信が必要ならその旨を記載。やり取りを終えたい場合は返信不要の旨を記載
署名 差出人の情報を記載

上記が基本的なビジネスメールの流れです。お礼メールに返信する際にぜひ参考にしてみてください。

お礼メールでよく使うフレーズ

お礼メールにはよく使われるフレーズがあるので、覚えておくと役立ちます。以下は、お礼メールで感謝の気持ちを表す際によく使われるフレーズです。

・心より感謝申し上げます
・誠にありがとうございます
・心よりお礼申し上げます
・厚く御礼申し上げます

また、相手のメールにお褒めの言葉が添えられていることもあるでしょう。そんなときは、下記のような一言を添えると好印象です。

・嬉しいお言葉ありがとうございます
・お褒めいただき光栄です
・大変励みになります

関連記事: 「心より感謝申し上げます」の使い方とは? 例文や言い換え表現も解説

ビジネスで使えるお礼メールへの返信の例文【取引先編】

  • ビジネスで使えるお礼メールへの返信の例文【取引先編】

取引先からお礼メールが届いたら、基本的には返信が必要です。ここでは、取引先からのお礼メールの返信に使える例文を紹介します。

顧客からのお礼メールへの返信

弊社製品をご購入いただきありがとうございました。
ご期待に沿えるよう、今後より一層品質向上に努めてまいります。
ご不明な点などございましたら、お申し付けください。

ご契約いただいたこと、心より感謝申し上げます。
また、お褒めいただき大変光栄です。
引き続きサービス向上に尽力してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

納品完了のお礼メールへの返信

この度は弊社の製品をご購入いただきありがとうございました。
お褒めの言葉、大変励みになります。
ご期待に沿えるよう努めてまいりますので
今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

製品をご購入いただきありがとうございました。
また、到着のご連絡までいただき感謝申し上げます。
何かお気づきの点がございましたら、お申し付けくださいませ。

営業に対するお礼メールへの返信

お忙しい中、お時間をいただきありがとうございました。
ぜひご検討いただけますと幸いです。
ご不明な点がございましたら、お申し付けくださいませ。

この度は資料をご確認いただきありがとうございました。
前向きにご検討いただけるとのこと、大変嬉しく存じます。
ご不明点などがございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。

関連記事: 尽力の意味とは? ビジネスシーンで使う「ご尽力」の使い方や英語表現も解説

ビジネスで使えるお礼メールへの返信の例文【社内編】

  • ビジネスで使えるお礼メールへの返信の例文【社内編】

ビジネスでは、取引先だけでなく社内の人からお礼メールが届くこともあるでしょう。ここでは、社内の人からのお礼メールの返信に使える例文を紹介します。

上司や先輩からのお礼メールへの返信

ご多用の中、ご連絡をくださり誠にありがとうございます。
少しでもお役に立てれば幸いです。
至らない点もあるかと存じますが、精一杯頑張りますのでよろしくお願い申し上げます。

お忙しいところ、ご連絡いただき恐れ入ります。
始まるまで不安でいっぱいでしたが、〇〇さんのご助力のおかげで
無事終了することができました。心より感謝申し上げます。
より一層精進してまいりますので、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

関連記事: 「ご指導ご鞭撻」の意味とは? 使い方や例文、言い換え表現も紹介

飲み会のお礼メールへの返信

こちらこそ昨日は食事会にお招きいただき、ありがとうございました。
普段はなかなか聞くことのできないお話を伺えて、とても楽しかったです。
ぜひまたご一緒させていただけたら幸いです。

昨日はお誘いいただき、ありがとうございました。
〇〇さんと楽しい時間を過ごせたこと、大変嬉しく思っております。
これからも誠心誠意努めてまいりますので
今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

英語でお礼メールに返信するときに使えるフレーズ

ビジネスで海外の取引先とやり取りすることがある方は、英語でメールを送る機会もあるでしょう。ここでは、英語でお礼メールに返信する際に使えるフレーズを紹介します。

・It was my pleasure.
・I‘m happy to help.

上記2つは、「お役に立てて嬉しいです」という意味合いで使えるフレーズです。 丁寧な言い回しなので、ビジネスシーンでも使うことができます。

マナーに気をつけながらお礼メールに返信しよう

  • マナーに気をつけながらお礼メールに返信しよう

ビジネスでお礼のメールを受け取ったら、返信するのがマナーです。ただし、不特定多数宛てやCcで届いたお礼メールなどには返信の必要はありません。

お礼メールへの返信は、できるだけ早い返信を心がけましょう。また、件名は変更せずに返信してください。何度も返信が続くのであれば、「ご返信には及びません」などと一言添えるのもいいでしょう。

どう返信すればいいのか迷ったときは、ぜひこの記事で紹介した例文を参考にしてみてくださいね。