大手保険会社・第一生命は、子どもたちが「大人になったらなりたいもの」ランキングを発表(pdfが開きます)した。それによると、なりたい職業として子供たちの多くの世代で「会社員」が1位だった。この結果にはネットでも「意外」「ユーチューバーじゃないのか」などと注目が集まっている。
本調査は、昨年12月に全国の小学生・中学生・高校生の計3,000人を対象にアンケートを実施し、その結果をランキング化したものだ。1989年から毎年行なっており、今回は34回目となる。
今回のランキングでは、小中高生男子・中高生女子では1位が「会社員」で、同様の結果は3年連続だった。会社員を選んだ理由として挙げられたのは「好きだから」が最も多く、「かっこいい/素敵だから」や「人の役に立ちたいから」、「働きやすそうだから」などが上位の理由となっている。
小学生女子は3年連続で「パティシエ」が1位に輝いた。また小学生女子では、前回10位だった「漫画家/イラストレーター」が2位にランクインし、大きく順位を伸ばした。漫画やアニメ産業の市場が堅調に拡大しているというデータがあり、2022年の映画興行収入でも邦画はアニメーション作品が上位を占め、昨年は流行語にも「SPY×FAMILY」がノミネートされるなど、世の中の大きなトレンドを生み出す漫画・アニメの仕事への憧れが高まっていることが背景にあるようだ。
ところで、ひとくちに「会社員」といっても、どんな仕事をするのかは業種や職種によってまるで違うと思うのだが、そこで調査では続けて、「会社員としてどんな仕事をしてみたいか」も聞いており、「科学技術・ものづくり」の仕事が男女問わずトップクラスの人気で、ほか、新型コロナウイルスによる行動制限の緩和を受けてか、「旅行・レジャー(テーマパーク含む)」の仕事も上位に挙げられている。
ちなみに「YouTuber/動画投稿者」の順位は、男子は小学生の2位、女子は小学生の5位が最高で、中学生になると「公務員」や「ITエンジニア」に逆転される。ほか各世代のランキング一覧は以下の通り。
<小学生男子>
1位:会社員
2位:YouTuber/動画投稿者
3位:サッカー選手
4位:警察官
5位:ゲームクリエイター
6位:野球選手
6位:公務員
8位:ITエンジニア/プログラマー
9位:医師
10位:学者/研究者
<小学生女子>
1位:パティシエ
2位:漫画家/イラストレーター
3位:会社員
4位:看護師
5位:YouTuber/動画投稿者
5位:幼稚園の先生/保育士
7位:教師/教員
8位:美容師/ヘアメイクアーティスト
9位:薬剤師
10位:医師
10位:トリマー/ペットショップ店員
<中学生男子>
1位:会社員
2位:ITエンジニア/プログラマー
3位:公務員
4位:ゲームクリエイター
5位:YouTuber/動画投稿者
6位:学者/研究者
7位:教師/教員
8位:野球選手
8位:医師
10位:サッカー選手
<中学生女子>
1位:会社員
2位:漫画家/イラストレーター
3位:公務員
4位:教師/教員
5位:パティシエ
6位:幼稚園の先生/保育士
7位:看護師
7位:美容師/ヘアメイクアーティスト
7位:医師
7位:ITエンジニア/プログラマー
11位:薬剤師
<高校生男子>
1位:会社員
2位:公務員
3位:ITエンジニア/プログラマー
4位:教師/教員
5位:学者/研究者
6位:医師
7位:建築士
8位:ゲームクリエイター
9位:YouTuber/動画投稿者
10位:サッカー選手
<高校生女子>
1位:会社員
2位:公務員
3位:看護師
4位:教師/教員
4位:幼稚園の先生/保育士
6位:美容師/ヘアメイクアーティスト
7位:薬剤師
8位:ITエンジニア/プログラマー
9位:学資者/研究者
10位:医師
10位:料理人/シェフ
このほか同調査では、「憧れの人」に関する調査も実施している。すべての年代で1位は「お父さん・お母さん」だった。同社によると、「将来のことや分からないこと、悩みを相談したときにも力になってくれる一番の味方で、自分もそんな大人になりたい、と素敵なコメントが数多く寄せられた」そう。
ネット上では「ええぇ…」「安定した生活を望んでるだけって夢が無いな」「大きくなるにつれて現実感が・・・」「多分何になりたいかまだ決まってないから会社員って答えてるんやろな」「ユーチューバー じゃないんですね 👀」などの声が寄せられた。