メルペイは、3月16日より「メルカリ」や「メルカード」、後払い決済サービス「メルペイスマート払い」の利用で特典が受けられる「メルカリご利用特典」をスタートする。

あわせて、オンライン動画学習サービスのSchoo(スクー)と共同で「みんなのリスキリング」の提供を開始し、リスキリング支援にも乗り出す。

メルカード入会で最大10,000ポイント還元

「メルペイ」は、メルカリの売上金や、メルカリの利用で貯まったポイントを外部店舗でも利用できるスマホ決済サービス。2022年11月には、メルカリアプリで完結するクレジットカード「メルカード」が登場し、常時ポイント還元もスタートした。

さらに3月16日からは、「メルカリご利用特典」の提供を開始。現行の最大4%の還元に加えて、最大6,000ポイントを還元する「初回特典」ならびに、リスキリングを支援する「特別特典」も提供する。

「初回特典」は、メルカードの入会・利用で付与される特典で、3月16日~4月17日の新規入会が対象。メルカード入会でもらえる3,000ポイント分のクーポン、メルカリで新規出品して売れると付与される上限1,000ポイントの還元、初期設定を完了し、お店の支払いに利用すると付与される上限2,000ポイントの還元を合わせて、最大6,000ポイントが付与される(諸条件あり)。

これに、定額払いを対象とした最大4,000ポイント還元を加えると、最大10,000ポイントが還元される計算となる。

2月に実施した調査では、メルカリユーザーの97.1%が1年前と比較して物価上昇を感じていることから、さらなるおトク体験の提供による家計支援を目指したという。

Schooと共同でリスキリングを支援

「初回特典」の提供開始とあわせて、「特別特典」としてリスキリングを支援する「みんなのリスキリング」も同時にスタートする。メルカリとオンライン動画学習サービスのSchooが共同で提供する特典で、Schooの受講料をメルカードで決済することにより、8%(常時1%還元を含む)の還元が受けられる。

Schooのプレミアムプランは年額9,800円だが、メルカードに入会し、定額払いで同プランに申し込むことにより、最大4,700円分が還元される(「初回特典」の一部である、メルカードの初期設定完了で付与される1,000ポイント、定額払いによる還元分、8%還元の合計)。この特典を活用することにより、Schooのプレミアムプランが実質月額425円で利用できる計算になる。

Schooで受講できるのは、ビジネススキル、思考術、Webデザイン、DX、AIなど21カテゴリをカバーする約8,000講座。プレミアムプランに登録すると、約8,000本の動画授業が見放題となる。

ワンコインでリスキリングに取り組める環境を

  • 左:メルペイ 執行役員 VP of Growth Fintech 永沢岳志氏、右:Schoo CCO 滝川麻衣子氏

今回、メルカリが「学び」に取り組む背景に、2023年2月に掲げた新ミッション「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる」がある。

個人の視点から見ると、「リスキリング(Reskilling)」は、「新しいことを学び、新しいスキルを身に付け、実践し、新しい業務や職業に就くこと」を指す。DX時代でリスキリングへの注目度が高まっているが、物価上昇で家計に余裕がなくなりつつある中、リスキリングを通した収入アップの重要性を実感している人も少なくないだろう。

メルペイが実施した調査では、「物価上昇対策として収入を増やすためのスキルアップを実践している/実践したい」と答えた人は58.1%にのぼっている一方で、うち39.2%が「実践したいが、実践できていない」と回答している。

スキルアップを実践したくても実践できない理由を聞いたところ、「時間に余裕がない(84.3%)」に次いで、「お金に余裕がない(73.6%)」が挙げられた。そこで、「特別特典」の提供を通して、実質月額425円という、ちょっとした不用品販売で得られる金額でリスキリングに取り組めるようにした。

会社などの組織に属する人のリスキリングは、本来組織が責任を持って取り組むべきものだが、日本で積極的に従業員のリスキリングを行っているのは、大企業を中心とした一部組織にとどまっているのが現状だ。

裾野の広いユーザーを抱えるメルカリがリスキリングを提唱することで、個人のリスキリングに対する意識を高めることができるのか、今後を注視したい。