野原ホールディングスは3月14日、「建設業界イメージ調査」の結果を発表した。調査は2月、全国の建設業界従事者1,000名、および全国の大学1年~3年生1,000名を対象にインターネットで行われた。
建設業界従事者に対し、「建設業界のマイナスイメージ」を聞いたところ、1位「若い人材が少ない」(43.6%)、2位「残業・休日出勤が多い」(39.2%)、3位「清潔感がない」(30.1%)、4位「給料が低い」(28.5%)、5位「昔ながらの文化や慣習が多い」(26.0%)が上位に。
一方、大学生が抱いているマイナスイメージは、「残業・休日出勤が多い」(36.4%)が最も多いものの、次いで「給料が低い」(25.9%)、「清潔感がない」(19.5%)、「昔ながらの文化や慣習が多い」(17.8%)、「安定感がない/先行きが不透明」(16.2%)と、両者に大差はなく、ともに働き方や給与(待遇)にマイナスイメージがあるよう。
また、「若い人材が少ない」と回答した建設業界従事者を業種ごとに見てみると、「専門工事店」(62.1%)が最も多く、次いで「地方ゼネコン」(57.0%)、「サブコン」(55.2%)と、現場に近い業種ほど「若い人材が少ない」というマイナスイメージが強いことが明らかに。さらに、事業規模別では、大手企業(常時従業員301人以上)よりも中小企業(常時従業員300人以下)の方が、若手人材の確保に苦慮していることがわかった。
次に、建設業界における深刻な課題について聞いたところ、事業規模にかかわらず、1位「人材不足」、2位「高齢化による技術継承」、3位「円安などによる建材・人件費の高騰」という結果に。この3点が業界内の深刻な課題であるとの共通認識がうかがえる結果となった。
次に、建設業界従事者が思う最大の課題(人材不足、高齢化による技術承継、円安などによる建材・人件費の高騰)に対する解決方法として期待するデジタル技術を聞いたところ、1位「建設ロボット(37.7%)」、2位「測量ドローン」(21.1%)、3位「VR・AR・MR」(18.5%)という結果に。
一方、導入が進んでいると思うデジタル技術は、1位「建設ロボット」(20.1%)、2位「工事管理システム」(18.7%)、3位「VR・AR・MR」(14.5%)となり、「建設ロボット」に関しては、その数値から、建設業界従事者の期待値は高いが現実的な導入には遅れを感じていることが明らかに。
また、「建設業界の中で導入が進んでいると思うデジタル技術」みると、「BIM・CIM・CAD」は、大学生では48人とランク外であったものの、建設業界従事者では7位(281人)となった。