MMD研究所は3月14日、2023年に実施した通信サービスに関する調査の結果を公表した。それによれば、MNPの利用経験がある人は全体の24.6%で、Rakuten UN-LIMITとLINEMOのユーザーではMNP利用経験者が半数を超えていたという。
18~69歳の男女40,000人を対象に、MNP(モバイルナンバーポータビリティ)についての認知・利用経験を聞いた結果が次のグラフ。MNPの利用経験があるという人は全体の24.6%。「全く知らない」が41.6%、「言葉は聞いたことがあるが、利用方法や内容はよく知らない」が14.1%。MNPについてあまり知識のない人が50%を超えていた。
この設問の回答を、大手通信キャリアに限定し、メインで利用している通信キャリア/ブランドごとに分析したのが次のグラフ。MNPの利用経験者が多いのが「Rakuten UN-LIMIT」(55.9%)、「LINEMO」(55.3%)。逆に利用経験者の少ないのが「docomo」「au」「SoftBank」だった。
MNPについて認知している23,377人(「言葉は聞いたことがあるが、利用方法や内容はよく知らない」という人も含む)を対象に、MNPについて正しい認識を持っているか、9の設問で確認した。それぞれの設問の内容と正答率が次の表だ。
MNPとは何かを問う「通信会社を乗り換えても、携帯電話番号をそのまま使うことができる」(正解は〇)がもっとも正答率が高かったが、それでも約1割は誤答。もっとも正答率の低い「MNPを利用すれば、乗換先の通信会社のみで手続きが完了する」を正解できたのは3人に1人ほどで、全問正解は2.8%にとどまった。MNPを利用した人であっても、手続きの詳細や制約については必ずしも正しく理解できているわけではないようだ。
2023年3月15日追記:MMD研究所より、発表内容の訂正がありましたため、「2023年2月時点でのMNPについての認識」についての記述の一部を変更いたしました。 |
次に、調査時点でスマートフォンを利用している人に、メインで利用している通信サービスの契約場所について聞いた。その結果を「機種変更」「MNPで契約」「新規契約」の契約方法別にまとめたのが次のグラフ。
契約方法により、「携帯ショップ」「通信会社の公式WEBサイト」の比率に差が出ている。「機種変更」では携帯ショップとWebサイトの比率が約3.4対1で携帯ショップでの契約が圧倒的に多いのに対して、「MNPで契約」では約1対1.8でWebサイトでの契約のほうが多くなっている。MNPを利用する層は比較的ITスキルが高く、オンライン契約を積極的に行っているという実態がうかがえる。
調査概要
- 調査名:2023年2月通信契約サービスに関する調査
- 調査期間:2023年2月3日~2月6日
- 有効回答:40,000人 ※人口構成比に合わせてウエイトバックを実施
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:18歳~69歳の男女
- 設問数 :15問