マイナビは3月7日、「正社員のリスキリング実態調査(2023年)~リスキリングで賃金は上がるのか~」の結果を発表した。調査は1月6日~8日、20~59歳の正社員800名(各年代200名ずつ)を対象にインターネットで行われた。
はじめに、リスキリングの必要性について聞いたところ、79.6%が「そう思う」と回答。リスキリングに期待することは「仕事・働き方の幅を広げること」(40.1%)が最多。次いで、「学んだ知識をいまの仕事・業務に役立てること」(35.9%)、「昇給」(29.6%)となった。
続いて、リスキリングの経験について尋ねたところ、全体の44.8%に経験があることが判明。リスキリング後の効果は、「資格の取得ができた」が突出して多く26.8%。しかし、「昇給」(11.2%)や「昇進・昇格」(6.4%)など、目に見える形や個人の評価につながっているケースは少数に留まり、リスキリングの期待と現実のギャップがうかがえる結果に。
また、リスキリングに興味を持ったきっかけを教えてもらったところ、「自分のためになると思ったから」(57.6%)、「仕事で知識不足・スキル不足を感じた」(37.0%)、「賃金アップにつながると知ったから」(26.7%)が上位となった。
次に、リスキリングを現在行っていない理由を教えてもらったところ、「時間がない/忙しい」(39.1%)や「何から始めればいいかわからない」(20.6%)、「勉強にお金をかける余裕がない」(19.8%)が多く、働きながら時間を確保することの難しさや、金銭的な負担が浮き彫りに。
そこで、月収がいくら上がればリスキリングをしたいと思うかを自由回答で聞いたところ、中央値は「1万円」。次いで、「5,000円」、「5万円」と続き、大幅な増額を期待する声は少ない結果となった。