アウディ ジャパンはこのほど、同社初の電気自動車(EV)「e-tron/e-tron Sportback」を大幅にアップデートし、モデル名に電動SUV/クロスオーバーラインアップの頂点に立つ「Q8」を付け、新型「Q8 e-tron」「Q8 Sportback e-tron」 として発表した。

一充電走行距離と急速充電性能を向上させるとともに、フロントとリアのエクステリアデザインを刷新。リサイクル素材を積極的に採用した。2023年夏以降に発売予定となる。

  • 「Q8 e-tron」が登場

SUVらしく力強いスタイルの「Audi Q8 e-tron」とエレガントでスポーティーなクーペスタイルSUVの「Q8 Sportback e-tron」は、同社初のEVとして世界全体で約16万台を(2022年末時点)を販売した「e-tron/e-tron Sportback」の後継モデル。

  • 電動SUV/クロスオーバーのトップモデルを示す「Q8」をモデル名に

Q8 e-tronには「50」と「55」、 「Q8 Sportback e-tron」には「55」を設定。「50 e-tron quattro S line」は総容量は95kWhのバッテリーを搭載し、WLTCモードで424km (先代比+89km)の一充電走行距離を達成している。

一方の「55 e-tron quattro S line」は総容量114kWhのバッテリーを搭載。WLTCモードの一充電走行距離は501km (先代比+78km)となる。

  • 新しいエクステリアとブランドデザイン、リサイクル素材を積極的に採用

充電性能においては、両モデル共通して150kWまでの急速充電に対応。アウディ ジャパンがポルシェ ジャパン、フォルクスワーゲン ジャパンと共同展開している「Premium Charging Alliance」 (PCA) のサービスや、アウディe-tron店が設置を進めている150kW急速充電器の利便性を享受できるようになる。例えば「55 e-tron quattro」の場合、150kW急速充電器を使用すると、10%から80%までが34分で充電可能(理論値/実際の充電環境や使用状況により充電時間は変動)だ。

  • 向上した一充電走行距離と最大150kWの急速充電対応

両モデルともに、開口の少ないシングルフレームグリルをブラックのマスクで囲む新しいフロントデザインを採用。ひとめでアウディのEV「e-tron」とわかる意匠だ。新しいコーポレートアイデンティティとしては、2次元デザインのアウディのフォーリングスを装着。Bピラーにはモデル名を記した。

パーツには、ペットボトル由来のリサイクル原料などを使用する「ダイナミカ」を素材とするシートや、自動車の混合プラスチック廃棄物を革新的なプロセスにより再利用したシートベルトバックルカバーを使うことで、環境にも細かい配慮を行なっている。

車両本体価格は「Q8 50 e-tron quattro S line」が1,099万円、「Q8 55 e-tron quattro S line」が1,275万円、「Q8 Sportback 55 e-tron quattro S line」が1,317万円。2023年夏以降の発売に先駆けて、3月4日から東京・大阪を起点に「Audi Q8 e-tron Roadshow」を開催する。日本仕様に先駆けて欧州仕様を空輸しているというから、いち早く「Q8 e-tron」を確認できる機会となりそうだ。