ソニーネットワークコミュニケーションズは3月7日、同社の光回線サービス「NURO光」が、過去3年以内の引っ越し経験者と2023年4月までに引っ越し予定の人を対象に実施した「インターネット通信サービス(光回線)の準備」についての調査結果を発表した。

  • 引越し経験者の56%が入居時にインターネットが「開通していなかった」

過去3年以内の引っ越し経験者に、入居時にインターネットが開通していたか尋ねると、56%が「開通していなかった」と回答。同社はこうした状況に置かれた人を「一時的ネット難民」と定義した。

引っ越し先のネット未開通により困ったことを聞くと、「ゲームや動画視聴などの娯楽に制限が出た(39%)」、「WEBサイトの閲覧 ができなかった/制限がかかった(31%)」、「YouTube などの動画配信(ライブ配信含む)ができなかった/制限がかかった(30%)」の順となった。

  • 入居時にインターネット通信サービス(光回線)の準備が間に合わずに困ったこと

引っ越し経験者と引っ越し予定の人にそれぞれ、インターネットの申し込み前から利用には開通工事が必要であることを知っていたか尋ねると、引っ越し経験者は69%、引っ越し予定の方は85%が「申し込み前から知っていた」と回答した。

また、引っ越し経験者に、引っ越しをしたときいつ生活インフラの手続きを始めたのか聞くと、電気・ガス・水道などは「引っ越し2週間前(25%)」が最多となった一方で、インターネットの手続きは「引っ越し後(35%)」が最多となり、電気・ガス・水道の手続きに比べてインターネットの手続きは後回しになっていることがわかった。

インターネットの手続きを1か月以上前からしていた人は16%に留まり、インターネットの利用開始までに開通工事があることは理解していても、開通までに要する時間を正しく把握できていない状況であることも伺えた。

  • 引越しをした際、電気・ガス・水道などの生活インフラの諸手続きを始めた時期

  • 引越しをした際、光回線の手続きを始めた時期

引っ越し予定の人にインターネットの開通までの想定時間を聞いたところ「数週間以内(43%)」「1週間以内(36%)」という結果となり、引っ越し予定の人も同様に、インターネットの利用開始までに開通工事があることは理解していても、開通までに時間を正しく把握できていないことがわかった。

2023年もインターネットの準備にかかる時間の想定ミスにより「一時的ネット難民」が多数発生する可能性があるとしている。

  • 光回線の申し込みから開通工事を経て利用開始までにどの程度の時間がかかると思いますか?

引っ越し経験者と引っ越し予定の人に複数のインターネット端末を同時接続してインターネットを利用するか聞いたところ、「よくある(66%)」と「たまにある(25%)」が上位となり、90%以上の人が日常的に複数のインターネット端末を同時接続していた。さらに、同時接続している端末の数は「2〜3台(72%)」が最多となった。

インターネットで使用するデータ容量の変化について聞くと、「以前よりかなり増えていると思う(45%)」、「以前より増えていると思う(37%)」が上位となった。引っ越し予定の人に、引っ越しでインターネットを契約する際最も重視することを尋ねると、「回線速度などの品質面(52%)」「価格(39%)」が上位となった。

ITジャーナリストの久原健司氏は「一時的ネット難民」にならないためには、インターネット通信サービス提供会社に工事状況を事前確認することを挙げた。

また、インターネットを契約する際は利用方法や接続機器の数に合わせてサービスを選ぶことが重要だとし、複数デバイス同時接続やトラフィック量が増加する今の時代においては、工事に一定の時間はかかるものの、快適にインターネットを利用できる「光回線」を推奨している。