MM総研は3月1日、NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル、ワイモバイル、UQモバイルおよびMVNO各社それぞれの音声通話サービス利用者に対するアンケート調査の結果をもとにまとめた、携帯電話の月額利用料金と音声通話・データ通信サービスの利用実態について発表した。調査は1月、15歳〜69歳の男女1,378人を対象に行われた。
まず、携帯電話の月額利用料金について、端末代金の分割支払い分を含まない実際の支払総額を分析した結果、スマートフォン利用者全体では4,458円となった。
楽天モバイルを含むMNO4社のスマートフォン利用者の月額利用料金は5,073円、MNO3社のフィーチャーフォン利用者は2,602円という結果に。サブブランド利用者の月額利用料金は3,183円、MVNO利用者の月額利用料金は1,961円となった。
端末の割引前購入金額においては、スマートフォン利用者全体で6万9,661円で、前回調査から8,611円増加した。円安の影響から2022年7月にiPhoneの定価が1割以上値上がりしたことが大きな要因と考えられる。
スマートフォンのOS別に見ると、iOSでは9万3,660円、Androidでは5万2,752円。iPhoneの方がAndroidスマートフォンよりも端末購入価格が4万908円も高い事が明らかとなった。
端末の割引後購入金額は、スマートフォン利用者全体で5万8,286円となり、割引前購入金額の83.7%となった。5G対応・非対応で見ると、5Gスマートフォン利用者は割引前購入金額の83.9%、4Gスマートフォン利用者(3Gを含む)は83.3%で、割引率に大きな差はなかった。OS別では、iPhoneは86.4%、Androidは80.5%。
スマートフォン利用者の月間データ通信量について分析した結果、平均データ通信量は10.09GBで、中央値は3GBとなった。月間通信量は「1GB」が27.5%、「2GB」が10.7%、「3GB」が16.6%となり、54.8%が3GB以下の通信量となっている。中央値はこれまで長く「3GB」が続いたが、3GB未満の低容量の比率は減少傾向にある。
スマートフォン利用における月間Wi-Fiデータ通信量を分析したところ、Androidユーザーは9.9GB、iPhoneユーザーは11.4GBとなった。全体では10.64GBで、月間モバイルデータ通信量の平均(10.09GB)と合わせた月間総通信量は約20.73GBとなる。2021年12月時点の通信量よりも4.11GB減少した。
スマートフォン利用者に携帯電話番号とIP電話・アプリ電話それぞれの音声通話時間を尋ねてみた。すると、1週間の平均通話時間は携帯電話番号からの場合、MNO4社は19.8分、サブブランドは18.2分、MVNOは8.4分となった。IP電話・アプリ電話からの場合は、MNO4社は20.1分、サブブランドは20.4分、MVNOは11.7分となった。携帯電話番号とIP電話・アプリ電話からの通話時間を合算すると、MNO4社は39.9分、サブブランドは38.6分、MVNOは20.1分。
スマートフォンの1週間あたりの利用時間は、1,144分(19時間4分)となった。個別に見ると、MNO4社は1,178分、サブブランドは1,105分、MVNOは1,047分となっている。
用途別では、「インターネット検索・情報収集」(19.6%)が最も多く、次いで「SNS」(16.6%)、「動画視聴」(13.5%)、「メール・メッセージの送受信」(8.9%)、「ゲーム」(8.7%)、「音楽視聴」(5.9%)、「カメラ撮影」(5.4%)が続いた。上位7用途で78.5%を占めている。