ふんわり柔らかなティッシュ、床に落ちて溶けかかったアイス、真っ二つに裂ける食パンなど身近な食材や小物をモチーフに、「え?これが木」とちょっと見では信じられないような木彫り造形作品を作りだしている キボリノコンノさん。その作品群も驚きなのですが、今回はそのお弟子さんのお話。師匠も驚きの木彫り作品とは?
愛弟子のいっちゃん(小学生)の新作木彫りが凄すぎて、師匠はもうお手上げです笑
お弟子さんの名前はいっちゃんさん。なんと小学生3年生です。そして、いっちゃんさんの木彫り作品が師匠のマインドを継承して、とても良いのです。たとえば、今回師匠が投稿した「辛味チキン」。本人いわく「今回は油感を出すためにニスを使いました。なんこつ食べる派と、食べない派の骨を作りました」とのこと。このリアルな造形には師匠だけでなく、全国のフォロワーたちも絶賛でした。
「骨までしゃぶりたくなる出来栄えですね」「骨の食べた後のちょっと時間経った時の感じ、スゴいリアル」「天才っているんですねぇ」「着眼点も素晴らしい」「骨の曲がり具合が絶妙ですね」「お師匠さん冥利につきますね」「この師匠にしてこの弟子ありって発想ですね」などなど。今回の投稿者であり、いっちゃんさんの師匠である キボリノコンノさんにお話を伺いました。
■師匠に聞く
……いっちゃんさんとはいつから師匠弟子の関係でしょうか。きっかけは?
昨年2月に朝の情報番組を通していっちゃんが私の作品を知り、7月にお母様と一緒に都内で開催した私の個展に来てくれました。そこが最初の出会いです。その際いっちゃんは自身の作った木彫りの「バターしみしみパン」を見せてくれました。その完成度に私は感動しました。その日から私の個展に「バターしみしみパン」も展示させていただくことになり、お返しする際に私は「ルーター」という木を彫刻する工具をいっちゃんにプレゼントしました。個展以来、お母様を通じていっちゃんとの交流が続いています。
いっちゃんは、私の作品をテレビで見て以来、私のことを師匠と慕ってくれていて、自然と私もいっちゃんのことを一番弟子として可愛がっています。 直接木彫りの指導をしたことはありませんが、いっちゃんにルーターをプレゼントする際に、ルーターの使い方や私の作品の作り方を動画で撮ったものをDVDでプレゼントしました。いっちゃんはその動画や私のYouTubeの動画をよく見てくれているようです。
……いっちゃんさんの作品「辛味チキン」に対する感想を教えてください。
制作途中の様子を見ていましたが、まさかここまでのクオリティに仕上がるとは思っておらず、大変驚きました。骨の質感の表現は特にリアルで、どのように着色をしたのか私もわからず、いっちゃんに聞いてみると「絵の具で着色したところを紙やすりでヤスった」と聞き、いっちゃんから新しい技法を学ばせてもらいました。
……木彫りの面白さ、魅力について教えてください
「木は硬くて食べられないもの」というのは誰でも知っていますが、彫刻や着色をすることによって柔らかそうに見えたりみずみずしく見えたりなどさまざまな質感を表現をすることができ、食べてしまいたくなるような木を生み出せるのが木彫りの面白いところです。 粘土やプラスチックで作ればもっと簡単に本物に近い質感に作れるものもありますが、あえて木という制約のある中で表現することも、より木彫りの魅力を引き出しているのだと思います。
▼愛弟子のいっちゃん(小学生)の新作木彫りが凄すぎて、師匠はもうお手上げです笑
愛弟子のいっちゃん(小学生)の新作木彫りが凄すぎて、師匠はもうお手上げです笑#いっちゃんとキボリノコンノ展 pic.twitter.com/X8gVSUpSCs
— キボリノコンノ (@kiborinokonno) February 18, 2023