失敗したときや、他人の心無い言動についつい落ち込んでしまい。「もっと前向きでポジティブになれたら…」と憧れる人も多いのではないでしょうか。
本記事では、前向きな人とはどんな人なのか、その特徴や心理、前向きな人になるための方法を解説します。前向きでいることのメリットや、逆に前向き過ぎて苦手だと思われてしまうのはどんなときなのかもまとめました。
前向きな人とは?
前向きとは、物事に対して積極的で、肯定的、建設的である様子です。ポジティブとも言います。
つまり前向きな人は、物事や人生をプラス思考で、積極的に楽しめ、前に進んで行ける人です。「目標を達成すること」や「どのようにすれば自分は幸せだと思えるか」を常に意識し、行動しています。
前向きな人の心理
前向きな人は、以下のようなことを考えている場合が多いようです。
落ち込む時間は無駄
落ち込んでいる時間は、「ネガティブな感情に支配されている状態」です。前向きな人は、不毛な時間と長く向き合いすぎると、熱量や自信を失ってしまうと考えています。
そのため、後ろ向きな発想を感じても、すぐに気持ちの切り替えをするよう心掛けています。
逆境でもなんとかなる
前向きな人は、「何が起きたとしても、最終的にはなんとかなる」と考え、めったなことでは動じません。
たとえ物事がうまく進まなかったり、トラブルに巻き込まれたりしても、むしろ逆境を楽しみ、最後には成果につなげてみせるという自信があります。
何事も勉強
前向きな人は、常に前進し、たくさんのチャレンジをするため、その分、失敗することもあります。しかしどのようなことも経験であり、自分の糧となるものだと考えています。
そのため、失敗してもクヨクヨ落ち込まず、次に生かすことができます。
前向きな人の特徴
次に、前向きな人によく見られる、具体的な特徴を確認していきましょう。
常に笑顔を絶やさない
まず、前向きな人はいつも笑顔であることが多いです。朗らかで、親近感を抱かせるため、周囲に人が集まりやすいでしょう。
好きなこと、楽しいことをしているときはもちろん、たとえつらいときでも、意図的に笑顔を作り、ポジティブなふるまいをする傾向にあります。
考えるよりも行動する
どのようにすばらしいアイデアでも、具現化することに意味があります。目標も掲げるだけでなく、行動し、達成することが必要です。
前向きな人は、失敗を恐れてあれこれ手段を考えるより先に、まずは行動することを心掛けています。ネガティブな感情に支配されている時間があるなら、ゴールへの一コマを進める行動に移しましょう。
あらゆることへの興味や関心が強い
前向きな人は、あらゆることに興味・関心を抱けるため、多角的な発想ができます。柔軟な思考を持っているため、偏らずに物事を判断できるのです。
また何かに落ち込むことがあったとしても、好きなこと、興味のあることにのめり込むことで、忘れることができるでしょう。
チャレンジ精神が旺盛
前向きな人は、どのような条件や年齢であっても、できないと決めつけるのではなく、「どのように取り組むのがベストか」「できないことに対してどのように考えるか」に着目し試行錯誤します。
何かを成し遂げるには、諦めずに立ち向かう姿勢や、現状を冷静かつ客観的に考えることがカギです。
失敗を恐れない
失敗することを考えたらキリがなく、ガチガチに固まってしまうこともありますが、前向きな人は何事にも「楽しくやろう」という気持ちで臨むことができます。
仮に失敗したとしてもそれは次に生かせると、経験から分かっていることが多いです。そのため、ためらうことなく行動でき、さらに成長するという好循環を生むのです。
目標を最後までやり遂げる
前向きな人は、一度取り掛かった物事は途中で投げ出さない、芯の強さがあります。
しかし今まで何もしていなかった人が、いきなり「今日から一日10時間勉強するぞ!」と意気込んでも挫折してしまいますよね。
目標を最後までやり遂げるには、ルーティンを作り、少しずつ負荷を上げていって、達成したい目標への過程を楽しむことがポイントです。
責任感がある
前向きな人は、どのような決断や結果も、決して人のせいにせず、すべて自分のこととして捉えることができます。そのため、おのずと考え方が深く、多方面に及びます。
重圧に負けることなく物事を成し遂げ、成功に導くことができるため、リーダーシップをとれる人物として頼りにされることが多いでしょう。
愚痴をこぼさない
前向きな人は、仕事や他人の愚痴を周りにこぼしません。愚痴を言うことで、周囲にいる人がネガティブな思いを抱くことが分かっているからです。
もし何か嫌だと思うことがある場合は、愚痴ではなく、何が良くないのかを客観的に捉えた意見として述べることで、周囲に嫌な印象を与えることなく現状を打破できるかもしれません。改善策も併せて述べられるとベターです。
さらに、前向きな人は物事の短所ではなく、長所を見るように心掛けているので、自ずと愚痴が少ないという傾向もあります。
見返りを求めずに行動できる
前向きな人は、他人に何かをするときにも、見返りを求めずに行動することができます。
人々に安心感を与え、感謝されることで、「損して得取れ」とも言うように、新たなチャンスを手に入れることもあります。下心なく良いことをすることが、結果的にギブアンドテイクの関係につながっていくのです。
自信を持っている
前向きな人は、自分の能力や経験に対して自信があるため、何が起こっても動じることがありません。焦ることなく冷静に判断できるため、結果的に最善の選択ができることが多くなります。
もちろん根拠のない自信ではなく、何度も練習を重ねたり、対策を練ったり、失敗から学んだりすることで、真の自信が培われます。
前向きな人になるメリットとは
前向きな考え方ができると、さまざまなメリットがあります。
気持ちの切り替えが早くできる
マイナスな感情に引きずられることはエネルギーを消耗します。前向きな考え方を身に付けると、消耗していたエネルギーをより多くの課題や困難の解決に充てられ、大きな目標の達成が可能です。
情緒不安定な人は「どのようなときに幸せを感じるか」「より長く幸せを感じるためには」を意識して、いつでも幸せな感覚に戻る手掛かりとなる引き出しを多く持っておきましょう。それが気持ちの切り替えを早くするポイントです。
人生が楽しくなる
いかなることも肯定的に捉えることができるので、ストレスやプレッシャーを感じづらくなります。また楽しみや生きがいが増えることで、ストレスを上手に発散できるようになるでしょう。
相手の良い点に気付きやすくなる
肯定的な考え方をすると、相手の長所に目が行きやすくなります。それを相手に伝えることで、関係性が良くなったり、新たな人脈が構築できたりするでしょう。
職場であればチームの雰囲気が良くなり、皆のやる気の向上にもつながります。
モテるようになる
前向きで明るい性格の人は、人を引き付けます。たとえ美男美女でなくともモテる人は、性格が明るくアクティブな人が多いですよね。
反対にいつも愚痴ばかりでウジウジしていると、「疲れる」「暗い」などと思われてしまい、人が離れていきます。「一緒にいて楽しい」「元気になれる」という印象を与えることは、人間関係において重要です。
前向きな人になるための方法
ここからは、前向きな人になる方法を紹介します。できそうなものから始めてみてはいかがでしょうか。
段階的な小さな目標を持つ
先ほども少し触れましたが、いきなり大きな目標に挑むのではなく、「一日一回は必ず人を褒める」「嫌なことがあっても必ず一問だけ問題を解く」など、小さな目標を毎回達成することから始めてみましょう。
段階を踏んでルーティンの継続を行うことが「小さな成功体験」の積み重ねにつながり、自信を生みます。そしてそれが大きな目標の達成につながるのです。
人や物事の長所を探す
誰かに嫌なことをされたり、うまく行かないことが多かったりすると、思わず愚痴や嫌みを言いたくなるものですが、後ろ向きに捉えることだけでは変化は生まれません。
何事に対しても良いところを探して、それを生かす方法を考えることで、成功への道が見い出しやすくなるでしょう。もちろん、自分の長所を探し、自己肯定感を高めることも大切です。
前向きな人と一緒に行動する
前向きな人、うまくやっていると感じる人と話すことや行動することで、自分にはない考え方を身に付けることが可能となるでしょう。
前向きな人は大抵、たくさんの経験を積んで、自分なりのセオリーを見つけている人が多い傾向にあります。そこから良い刺激を受けることで、自分も前向きになれる可能性があります。
気持ちを切り替える訓練をする
過去の失敗や不安な出来事に対して、深く考え過ぎることが多い場合は、その回数を減らしてみましょう。また、反省すべき点や考慮すべき点と、「恥ずかしい」「悲しい」「不安だ」などの感情は切り離して考えてみることが必要です。
適度に休憩を挟むことや、良いイメージを保つことを心掛けると、思い詰めずに気持ちを切り替えやすくなるでしょう。
まずは行動してみる
どのようなこともトライアンドエラーの繰り返しです。経験値が少ないと大事のように見える課題も、経験値が上がれば「またこのパターンか」と傾向や対策が分かってきます。
また、自分が率先して行動することで、おのずと賛同する仲間や応援してくれる人が現れるものです。何でも必ずうまく行くとは限りませんが、どのようなことでも経験してみないと分からないこともあります。少しでも気になることは、行動に移してみましょう。
前向きな人が苦手だと感じてしまう人も! その理由とは?
前向きな人は、人から羨望(せんぼう)のまなざしを向けられることが多いでしょう。
しかし場合によっては、苦手だと思われてしまうこともあります。その理由には、以下のようなものがあります。
- ポジティブさを押し付けて、相手の気持ちに寄り添わない
- 気持ちの切り替えが早すぎて、周囲が置いてけぼりに
- 正論ばかりで相手が疲れてしまう
- 根性論ばかりで現実的でない
- やりたくない人まで巻き込んでしまう
前向きなことは良いことですが、相手に押し付けすぎると、相手が疲れてしまうこともあるようです。
前向きな性格になれば人生が楽しくなる!
前向きな考え方は、有意義な時間を劇的に増やせます。口ぐせや関わる人を変えるだけでも、きっと変わることがあるはずです。前向きな人になりたいと思っているなら、少しずつでいいので、考え方や行動を変えてみましょう。