最初の印象が良いので信頼していると、後で痛い目を見させられることもある「真面目系クズ」。あまり関わり合いになりたくないタイプではありますが、実はあなたも、他人からは真面目系クズだと思われてしまっているかも?
今回は真面目系クズの詳しい意味はもちろん、特徴や真面目系クズに陥ってしまう原因、改善方法についてまとめました。
真面目系クズとは
ご存じの通り、真面目(まじめ)とはうそやいい加減なところがなく、誠実であることを意味します。
そして真面目系クズとは、真面目で周りからの評価も高く、仕事もできると思われているのに、実は不真面目な人をを意味します。親しくなるにつれてうそをついたり、仕事を押し付けてきたりして、周りに迷惑をかける人のことを指す言葉です。
真面目系クズは、もともとは2ちゃんねるで一部の学生について述べられてたのが発祥の、ネットスラングといわれています。少しずつ定義が変わり、現在では前述のような意味で広く使われることが多いようです。
単なる「クズ(屑)」との違いは、最初は真面目に見えること。上司や目上の人の評価が高いことも多いので、余計にイライラさせられる、それが真面目系クズです。
真面目系クズの特徴とは? 自分が当てはまっていないかチェックしよう
真面目系クズは、近づけば近づくほど、そのクズさが目に付いてきます。そのため関係が近い人に嫌われやすくなるのも特徴の一つ。
まずは自分が真面目系クズになっていないか、その特徴をチェックしましょう。
基本的に受け身の姿勢
真面目系クズの人は、コツコツと仕事をこなします。上司の指示をよく聞き、その通りの仕事をするので、最初は「きちんとした人」という評価を受けがちです。
しかし真面目系クズは、言われた以上の仕事はしません。基本的に受け身で指示待ちなので、積極性や応用力に欠けるのが特徴の一つとされています。
一見すると優しくて言葉遣いも丁寧
真面目系クズは、言葉遣いや振る舞いがスマートな傾向にあります。人に丁寧に接するので好感度が上がりやすく、「真面目」という印象を受けるのです。
上司や取引先からのウケが良い反面、身近な人はその人の悪い面を知っている分、調子の良い「クズ」だと思われやすくなります。
面倒くさがり
真面目系クズは、基本的に面倒なことはやりません。ほかの人が忙しそうにしていても見て見ぬふり。自分のせいで職場の雰囲気が悪くなったら、さっさと逃げてしまいます。
真面目系クズが人当たり良く接するのも、実は対立が面倒で、適当に合わせているだけなのです。
意志が弱い
自分に甘い真面目系クズは、意志が弱く、筋の通った行動がなかなかできません。長いものに巻かれがちで、都合が悪くなると言い訳したり、うそをついたりして、のらりくらりと過ごしています。
熱意や責任感がない
「できれば何もしたくない」というのが真面目系クズの本音です。コツコツ仕事をしているように見えても、必要以上の働きをしないのはそのためです。言われた通りにやると失敗するのがわかっていたとしても、自分からは何も対策しません。
指示されたことはこなしているので周りの人も叱りにくく、結果として野放し状態になっているのが真面目系クズです。
計画性がなく、締め切りギリギリまで動かない
仕事に熱意のない真面目系クズは、もちろん早めの行動などしません。締め切りギリギリになってようやく動き始め、行き当たりばったりに物事をこなします。そのせいで他人の段取りが台無しになったとしても、知ったことではないのです。
相手によって態度を変える
真面目系クズにとって、相手が自分に利益をもたらすかどうかは重要なこと。先輩や上役には良い顔をし、後輩や同僚にはぞんざいな態度で接しがちです。他人を利用することにもそれほど抵抗を覚えません。
怠け者なだけでなく、人の価値を自分の損得のみで判断するのが、真面目系クズと呼ばれる由来なのです。
人目がないところだとサボる
真面目系クズにとって、他人の目が届かないところで行う努力は意味がありません。真面目な態度は、自分の評価につながってこそ。誰も見ていないところではサボりまくるのが彼らです。
プライドや承認欲求が高い
真面目系クズが「真面目」を装うのは、実はプライドが高いからといえるでしょう。サボったり、面倒ごとを避けたりしていても、周囲からは高評価を受けたいと考えるのが真面目系クズ。その結果、わかってもいないのに知ったかぶりで返事をしてみたり、失敗を人のせいにしたりと「クズ」度合いが高まっていくのです。
真面目系クズに陥ってしまう原因
真面目系クズの人も、初めからそういうタイプだったわけではないかもしれません。成長する過程に「そうあること」で得をした経験があると、徐々に真面目系クズであることを受け入れていくのです。
ここでは、真面目系クズになる原因について見てみましょう。
幼少期に「良い子」だった
子供のころに「良い子でいなくてはいけない」という重圧が強かった人は、「真面目」と言われることに固執しがちです。真面目でいることが自分の大きな価値だったせいで、そうでないと言われることが怖いのです。
人は完璧ではないので、いくら真面目であろうと、失敗するのは当然です。それなのに失敗を隠そうと、うそやごまかしが習慣になってしまい、いつしか真面目系クズと呼ばれるようになってしまうのです。
自尊心が低い
プライドの高い真面目系クズですが、それは自尊心の低さの裏返し、というパターンもあります。自分で自分が「クズ」だとわかっているので、虚勢を張るのです。
他人の評価で自分を支えようとするので、いつまでたっても本当の自信にはなりません。その上、本当の意味で努力することもないのです。
劣等感を隠すために真面目系クズになった人は、自分の欠点を指摘されることを何よりも恐れます。
真面目系クズを改善するための対処方法
「自分は真面目系クズかもしれない」と自覚したら、それは改善の第一歩。真面目系クズを脱し、周りの人に好かれる人間になるにはどうすればいいのでしょうか。
次は、真面目系クズを直すための対処方法について紹介します。
自己否定をせず、自尊心を高める
「自分はどうせクズだ」と自分を否定してしまうと、自暴自棄となり悪循環に陥ることも。まずは至らない部分のある自分を受け入れ、何ができるかを考えましょう。自分を変えられるのは、自分だけなのです。
自分自身と深く向き合い、長所・短所を把握する
いったん自分を受け入れたら、少し客観的に、自分自身の価値について考えてみましょう。短所はたくさん浮かんでも、長所はなかなか見つからないかもしれません。そんなときは、短所と思えることをポジティブに言い換えてみてください。
自分の性格を前向きにとらえ、なりたい姿と重ねてみてくださいね。
周りからの評価を気にし過ぎない
周りからの評価は、しょせん他人の意見です。あなたが行動を変えたことで下がる評価は、その人にとっての利害の話でしかありません。
あなたに必要なのは、「あなたにとってどうなのか」です。あなたが望む成果を出せるかどうか、あなたが成りたい姿であるかどうかを基準に行動し、その結果を反省することで、次第に価値の軸が「自分」に定まってくるはずですよ。
仕事全体の効率性を考えるようにする
仕事は一般的に、自分一人では成り立ちません。誰かの仕事は自分が、自分の仕事はほかの誰かが行う作業の延長線上にあります。仕事全体の効率化を考えることで、自分がしなくてはいけないことが見えてくるはず。
そのことが、最終的には自分自身の仕事も楽にするのです。
主体的な姿勢を持つ
真面目系クズは、責任から逃れがちです。主語を自分にし、考え、行動することは、自分の人生に意味を持たせることにもつながります。
まずは、自分の行動の責任を自分で持つことから始めてみましょう。
真面目系クズがバレて嫌われることのないよう、自分と向き合おう
他人にとってはもちろん、長い目で見れば自分にとっても利益の少ない真面目系クズ。その場しのぎで外面良く過ごすのではなく、せっかくなら本当の「真面目」になった方が、よほど効果があるはずです。
自分としっかり向き合って、本当になりたい自分を目指しましょう。