ヤマハミュージックジャパンは、英国のギターアンプブランド・マーシャルが創立60周年を記念して発売する、復刻版のエフェクター4モデルを国内数量限定で販売する。希望小売価格はいずれも27,500円で、2023年3月17日に「The Guv’Nor」 を、2023年3月29日に「Bluesbreaker」「Shredmaster」「Drivemaster」を発売する予定。
「The Guv’Nor」は、1988年、マーシャルのエンジニアであるSteve Grindrodが「マーシャル・スタックのサウンドをペダルに取り込む」という指示を受け、開発が始まった。当時は、多くのブルース、ロック、ヘヴィメタル系のプレーヤーに使用されたが、とりわけGary Mooreがこのモデルを愛用し、アルバム"Still Got the Blues"のアートワークにも採用したため、さらにその名が知られるようになった。
「Bluesbreaker」は、よりヴィンテージなマーシャルサウンドを再現するために開発されたモデル。コンボアンプ「1962」からインスピレーションを得たこのペダルは、低めのゲインと、より滑らかなトーンを与えるソフトクリッピングを使用する唯一の製品であった。発売当時も人気があったが、Steve CradockやJohn Mayerらが使用していることで、近年さらに人気が高まっている。
「Shredmaster」は、高速ギタープレイを意味する「Shred」から名付けられ、ヘヴィメタル市場に向けたハイゲインなモデルであるが、ローゲイン設定でも魅力的なサウンドが得られる。「The Guv‘Nor」や後述の「Drivemaster」と比べハイゲインで高域が抑えられ、より滑らかなトップエンドが特徴。また、中域のキャラクターを調節するコントロールも搭載し、多彩な音色を楽しめる。RadioheadのJonny Greenwoodが、アルバム"The Bends"の全編で使用し、Blurの"Song 2"のベースラインでもそのサウンドが聴かれるなど、オルタナティヴロック系のアーティストからの支持も高い。
「Drivemaster」は、「The Guv’Nor」をベースに、回路の簡素化や低域のゲインを加えるなどのアップデートを施し、さらにパフォーマンスを高めた、リアルな真空管マーシャルサウンドを再現するアンプライクなオーバードライブ。ブルージーなオーバードライブからブライトで切れ味鋭いディストーションまで、幅広い歪んだサウンドを演出できる。
入出力はそれぞれフォーンが1つずつ(「The Guv’Nor」のみフォーンのYインサートを装備)、入力インピーダンスはいずれも1MΩで、出力インピーダンスは「The Guv’Nor」が50kΩでその他のモデルは25kΩ。本体サイズ/質量は「The Guv’Nor」がW112×L132×H61mm/0.8kgで、その他のモデルはW110×L147×H67mm/0.7kg。給電は9〜18VDC/センター・マイナスのACアダプター(「UV115-0916」を推奨)または、9V角電池(006P型)で行うが、いずれも別売となっている。