総務省は2月24日から、マイナンバーカードの更なる普及を促進するために、WEB動画「ここが知りたい! マイナンバーカード『安全性解説』篇」を公開した。
マイナンバーカードの申請件数は、2023年2月21日時点で約8,833万件。これは、顔写真付きの本人確認書類として最も普及している運転免許証の保有者数約8,190万(2021年末)を超えており、人口に対する割は約70.1%となっている。
今回公開した動画は、よりマイナンバーカードの普及を促すために制作した。フリーアナウンサーの木佐彩子さんと、サイバーセキュリティなどを専門とする、慶應義塾大学の手塚悟教授が出演している。
木佐さんは生活者代表として、マイナンバーカードの安全性に関する疑問点を手塚教授に取材。手塚教授は木佐さんの疑問に答えるだけでなく、マイナンバーカードについて誤解されやすい点についても解説している。
動画で、木佐さんは「マイナンバーカードの番号は人に見られたら大変ではないか」という疑問を投げかける。それに対して手塚教授は、「マイナンバーを使用する際は、暗証番号や本人確認が徹底されているので、それだけでは手続きができるわけではないので、安心してください」と回答。「ネット上の知らないサイトで買い物をする方が、私から見るとよっぽどリスクが高いと思います」ともコメントしている。
総務省によると、マイナンバーカードのICチップ自体には税や年金などのプライバシー性の高い情報は全く入っていないという。健康保険証として利用する場合でも、特定健診情報や薬剤情報などがICチップに入ることはない。情報を利用するには暗証番号が必要で、不正に情報を読み取ろうとすると、ICチップが壊れる仕組みになっている。もしも紛失・盗難にあった場合には、一時停止の申請が24時間365日できる。
マイナンバー制度は情報を1か所に集めて管理する仕組みではなく、情報によって管理されている場所が異なる。手続きを受付ける行政職員だけが、その手続に必要な情報に限ってアクセスすることが許されている。不正なアクセスが行われないように、第三者機関の「個人情報保護委員会」が監視・監督を行っている。
動画に出演した木佐さんも、マイナンバーカードにより、さまざまな手続きが楽になるメリットが大きいと思う反面、個人情報に関しては、少し不安を感じてたという。しかし今回、手塚教授にセキュリティの高さについて聞き、不安が解消されたとのこと。「ぜひ多くの方にこの動画をご覧いただき、安全性に関する正しい情報を一緒に知っていただけたらと願っています」とコメントした。
今後も総務省では、マイナンバーカードの利便性などに関するWEB動画を、順次公開していく予定。