フリマアプリのメルカリで購入したい商品が決まって、出品者と相談した後に専用ページを用意してもらったけれど、他の人に横取りされて購入できない…。
そのような場面に遭遇して、どのように対処したらいいかわからない方も多いのではないでしょうか。今回はメルカリ専用ページを横取りされたときの対処方法を、出品者・購入者別にご紹介します。事前に横取りトラブルを防ぐ方法や、そもそも横取りは公式ルール違反なのかなどについても解説します。
メルカリで専用出品の商品を横取りされることはある?
メルカリには、「専用出品」というユーザー間のローカルルールがあります。「専用出品」とは、購入予定者(Aさん)と出品者(Bさん)とが事前にコメントで購入を取り決め、「○○様用(A様用)」として出品すること、つまりお取り置きのことを意味します。
このとき問題視されているのが、いわゆる「横取り」です。購入予定者(Aさん)用の専用出品商品を、まったく別のユーザー(Cさん)が買ってしまうことを意味します。この「横取り」をされて、嫌な気持ちになったユーザーもいるでしょう。
まずは、メルカリにおける横取りは違反行為に当たるのかや、なぜ横取りする人がいるのかについて見ていきます。
横取りは公式ルール違反ではない
横取りについて結論からお伝えすると、公式規約の違反行為にはなりません。メルカリの利用規約には、「横取り」はもちろん、「専用出品」の規約がないため、禁止行為に該当しないためです。先ほども少し触れましたが、専用出品は出品者と購入予定者の間で行われているユーザーの独自ルール・慣習であり、公式に存在する仕組みではありません。
独自ルールで専用とされた商品を第三者が横から購入しても、規約違反にはなりません。しかし、モラル的には良く思われない行為なので、安易に「横取り」をすることは避けるべきでしょう。
メルカリの専用出品を横取りして楽しいと感じる人もいる?
出品者と購入予定者の間で専用出品とされている商品を、ローカルルールを知らずに購入してしまう人や、手違いで購入してしまう人もいますが、中には「横取り」することが楽しいから故意的に購入するユーザーもいるようです。
また購入予定者(Aさん)が出品者(Bさん)に交渉し、商品が値下げされたタイミングで、まったく別のユーザー(Cさん)が労せず購入することなどもできてしまいます。
横取りを考えていたユーザーからすれば、欲しかった商品が苦労せずに安い価格で購入できてラッキーだと思うかもしれません。しかし、もともとの購入予定者からすると、自分の時間を使ってまで価格交渉をして、価格を下げてもらえたのに横取りされると悲しいですよね。
この「横取り」は、前述した通り規約上は違反にはならないため、メルカリに訴えても対応してもらうのは難しいでしょう。では、出品者や当初の購入予定者は、他者に横取りされたときにどのような対応方法をとるべきか、以下で解説します。
【出品者向け】メルカリの専用出品商品を横取りされたときの対応方法
ここからは、専用出品の商品を横取りされたときに、出品者が取るべき対処方法について紹介します。
- もともとの購入予定者(Aさん)
- 出品者(Bさん)
- まったく別のユーザーで横取りした人(Cさん)
として解説していきます。
対処法は、大きく分けて3つの方法が考えられます。
1.横取りした購入者に対し、取引画面でキャンセル申請を行う
1つ目は、もともとの購入予定者(Aさん)との取引を優先するために、出品者(Bさん)とまったく別のユーザーで横取りした人(Cさん)との間で、取引のキャンセルを行う方法です。
キャンセル申請は、出品者と購入者の間で合意があった場合に行うことができます。出品者(Bさん)が「取引画面」から手続きを進めると、横取りした購入者(Cさん)に申請が届きます。キャンセルまでの手順は、以下の通りです。
- (Bさん): 取引画面より「この取引をキャンセル」を選択
- (Bさん): キャンセル申請画面より、キャンセル理由を選択
- (Bさん): 「キャンセルを申請する」を選択
- (Cさん): 届いた申請に対し、「同意する」を選択
あらかじめ出品者(Bさん)から横取りした購入者(Cさん)に対して、別に購入予定者(Aさん)がいる専用出品だったのでキャンセルしたい旨を伝えておくとスムーズです。
なおこのキャンセル申請をしないまま、横取りした人(Cさん)に商品を発送しないで放置した場合は、自分(出品者=Bさん)が警告や利用制限を受けることになってしまいますので注意してください。
2.公式ルールにのっとり、横取りした購入者へ発送する
2つ目の方法は、横取りしたユーザー(Cさん)との取引を優先するために、もともとの購入予定者(Aさん)にはあきらめてもらうパターンです。
例えば横取りしたユーザー(Cさん)が前述のキャンセル申請に同意しなかった場合などは、そのまま横取りしたユーザー(Cさん)に販売することになります。この際、専用出品が公式で認められている制度ではない以上、横取りしたからといって、実際に購入したユーザー(Cさん)へ低評価をつけることはやめましょう。
なお他のユーザーに横取りされないためにも、出品者(Bさん)は専用出品としたタイミングですぐに、購入予定者(Aさん)にその旨を伝えておき、早めの購入を促すことで、横取りされるリスクを軽減できるでしょう。
3.キャンセルできるか事務局に問い合わせる
横取りしたユーザー(Cさん)が前述のキャンセル申請に同意しなかった場合などに、どうしてももともとの購入予定者(Aさん)へ販売したい場合、メルカリ事務局に問い合わせることによってキャンセルできる可能性があるかもしれません。
しかし繰り返しになりますが、専用出品はあくまでも出品者と購入予定者の間で行われる独自のルールです。キャンセルできるとは限りませんので留意しましょう。
【購入者向け】メルカリで専用出品商品を横取りされたときの対応方法や注意点
続いては、「横取り」をされたときに、もともとの購入予定者が取るべき対処方法について紹介します。こちらも、
- もともとの購入予定者(Aさん)
- 出品者(Bさん)
- まったく別のユーザーで横取りした人(Cさん)
として解説していきます。
諦めて他の商品を探す
他のユーザー(Cさん)に商品を横取りして購入されてしまった場合、もともとの購入予定者(Aさん)は、残念ながら諦めるしかありません。他のユーザー(Cさん)が手違いによって購入してしまったかもしれませんが、キャンセルしてくれるかはわかりません。
潔くあきらめた上で、同じような商品が出品されている可能性もあるので、一度確かめてみましょう。
また、横取りされないためにも、今後は欲しいものがあれば早めに購入することを心掛けましょう。
出品者を責めるのは避ける
もともとの購入予定者(Aさん)から出品者(Bさん)に対して、他の出品物のコメント欄などを通して横取りした人(Cさん)との取引のキャンセルを迫ったり、責めたりするのは避けましょう。
横取りされて悲しい気持ちは当然ですが、専用出品はあくまでもユーザーの独自ルールであり、メルカリの購入は早い者勝ちです。横取りしたユーザーに、公式ルール上の違反はないことを忘れないようにしましょう。
また出品者(Bさん)側も、予期しないユーザー(Cさん)に購入されて戸惑っている可能性があります。そのようなタイミングで責められたら、「横取りした人(Cさん)にキャンセル申請をするつもりだったけれど、キャンセル対応後にこの人(Aさん)とまたやりとりするのが嫌だから、このまま横取りした人へ売ってしまおう…」ということにもなりかねません。
メルカリでの横取りトラブルを事前に防ぐ方法
メルカリで専用出品をする際に、横取りを事前に防ぐ方法は以下の通りです。
- 専用出品したら、出品者(Bさん)はもともとの購入予定者(Aさん)にすぐに連絡する
- 専用出品されたら、もともとの購入予定者(Aさん)はできるだけ早く購入する
専用出品にしたからと安心していても、欲しい商品がかぶっていると横取りされてしまう可能性があります。専用出品をしてもらう際は、細心の注意を払って取引を行いましょう。
さらに、出品者(Bさん)はプロフィールに「専用出品をしても、先に購入した方がいればその方を優先して取引します」といった内容を記載しておくのもいいでしょう。
専用出品を依頼したら、なるべく早く購入することが横取り対策にもなる
メルカリにおける専用出品商品の横取りは、間違えて購入してしまう場合やローカルルールを知らずに購入してしまう場合、楽しいと感じてわざと購入する場合などがあるようです。
手違いや知らずに購入してしまった商品は、キャンセルに同意してもらえる可能性があります。一方で、あえて購入しているユーザーはキャンセルに同意する可能性は低いでしょう。
そもそも専用出品自体が独自ルールのため、正当性を主張しづらい仕組みです。欲しい商品を横取りされないためにも、専用出品を依頼したら即購入できる状態にしておきましょう。