俳優の山崎樹範がこのほど、中京テレビのドラマ『君が、おにぎり好きだから。』(3月4日スタート、毎週土曜23:30~ ※東海ローカル、全4回)の取材に妻役の磯山さやかとともに応じ、「おいしいもの」に気づかされたことを語った。
山崎が演じるのは、会社から名古屋への転勤を命じられた白田聡志。一人東京へ残され、夫の単身赴任に不満タラタラの妻・愛(磯山)のために、彼女の大好物であるおにぎりの具材にピッタリな東海地方の特産品を探すことを決意する。
撮影では「とにかくずっと食べてるんです」という山崎。その上、“おいしい”という表情を「あと12パターンお願いします」と監督にリクエストされたそうで、「普段自分がどんな顔しておいしいもの食べてたっけ?と考えたんですけど、最終的にはよく分からなくなりました(笑)。でも、実際に食べて本当においしかったんで、それでいいのかなと思うようになりました」と、自然な表情が出ているそうだ。
磯山も「とにかく一口目からおいしいんですよ。おにぎりとおみそ汁の協力体制がすごくて、ちょっと素に近いくらいおいしい表情を引き出してくれます」と明かす。
また、山崎は食べるシーンが多いため、「お腹を減らして現場に来て、食べておいしいと思って、スタッフの皆さんがお弁当を食べてるときは1人で休んで、また始まったらおいしいものを頂いて」という撮影サイクルになっているそう。さらに、「普段なら絶対に食べられないようなものも頂くんです。はまぐりのしぐれ煮って、でき上がってすぐだとまだギュッと締まる前で大きいんですよ。それもまたおいしくて。ずっとおいしいものを食べさせてもらってるんで、こんなご褒美みたいな仕事ないです(笑)」と至福の顔を見せた。
そして、今作の撮影で改めて気づいたことがあったのだそう。
「おいしいものを食べた時点で1個すごく幸せなんですけど、これを好きな人に贈るって想像しただけて、もう1個幸せな気持ちになれるんです。届いたときの笑顔とか、食べてくれたときのおいしいっていう気持ちとかも考えると、1つおいしいものに出会っただけで、幸せがいくつもいくつも増えていくんで、それを現場で感じて『なんて幸せな作品なんだ』と思っています。“幸せの連鎖”ってあるんだなと思って、そうするともしかしたら具材は何でもよくて、気持ちを届けるということが大事なのかなと思います」
その上で、「今回、“主演・山崎樹範”なんておっしゃっていただいてますけど、個人的には、本当の主役は具そのものだったり、その具を作ってくださった職人さんの思いだと思うんです。おいしいものを食べていただきたいという職人さんの思いを、僕らがバトンとして受け取って次の人に渡していくドラマだと思うので、このドラマから何かを受け取っていただき、またそれを違う方に渡していただいて、いろんなハッピーな気持ちがつながっていけばいいなと思います」と願った。
ほかにも、聡志の部下で愛知の名物に詳しい安藤麻里役で宮崎優が出演する。