「え、東京ばな奈じゃないの!?」「ちょっと傷んだバナナかと思った…」―そんなコメントが殺到したのは、なんと1匹の“ナマコ”。

ナマコといえば、黒っぽいものや茶色っぽいものをイメージすると思いますが、岸壁幼魚採集家であり、静岡県駿東郡清水町にある「幼魚水族館」館長の鈴木香里武さん(@KaribuSuzuki)がシェアしたナマコは、なんとも珍しい姿をしていたのです。

沼津の漁港で発見されて、幼魚水族館に連絡をいただいた白いナマコ
僕には全然わからないのですが、どなたか種類をご存知の方はいらっしゃいますか?? 情報をいただけたら嬉しゅうございます(@KaribuSuzukiより引用)

  • @KaribuSuzukiより引用

こちらの写真、ぱっと見は食べ物のように見えますが、実はナマコ。身体全体は真っ白なのに、一部が黒い模様のようになっているのが面白いですよね。

Twitterユーザーからは「ちょっと傷んだバナナだ……」「東京ばな奈かと思った……」「モルモットに似ている」「ちっちゃい三毛猫ですよね? きっとそうですよね!?」と、「○○みたい」という声が続々。

「ちょっと傷んだバナナだ」というコメントが殺到したことから、投稿者の鈴木さんはバレンタインデーにちなんで、“ホワイトチョコバナナマコ”と命名したそう。

はっきりとしたことはわかっていないものの、マナマコの色彩変異だと考えられる“ホワイトチョコバナナマコ”、2月10日から「幼魚水族館」で展示されているそうです。

今回、1.4万件もの「いいね」が寄せられた“ホワイトチョコバナナマコ”の投稿。ツイ主の鈴木香里武さんに反響への感想などを聞きました。

“ホワイトチョコバナナマコ”、投稿者に聞いてみた

――今回大きな反響が寄せられていますね。

反響の大きさに驚くとともに、大変嬉しく思っております。

我々水族館スタッフは、常日頃、どうしたら生き物たちを魅力的に伝えられるかを考えています。それでも、既存の知識が邪魔して本当のチャームポイントが見えないことも多々あると感じています。

今回は、何気ない情報収集のつもりで投稿したものが、Twitterをご覧のみなさんの感性によって、唯一無二の可愛らしいキャラクターへと昇華されました。

“ホワイトチョコバナナマコ”は、みなさんがスターにしてくださった生き物です。

――鈴木さんが館長を務める、 静岡県駿東郡清水町にある「幼魚水族館」はどのような施設なのでしょうか。

魚の赤ちゃんである幼魚に特化した世界初の水族館です。

体が小さく、華やかな色もまだ出ていないことも多い幼魚という存在は、これまで水族館では展示されることが滅多にありませんでした。

幼魚水族館では、そんな小さな体に詰まった壮大な生き様、たくましい生き残り戦術、進化の神秘、そして可愛らしさをお伝えしたく、彼らにスポットライトを当てています。


小さな小さな魚たちが主役だからこそ、幼魚の表情が感じられるよう工夫しているという「幼魚水族館」。静岡に行く際は、“ホワイトチョコバナナマコ”に対面するとともに、知られざる幼魚の魅力にふれてみてはいかがでしょうか。