三菱自動車工業は軽商用電気自動車(EV)「ミニキャブ・ミーブ」を2024年からインドネシアで生産すると発表した。現地の合弁会社ミツビシ・モーターズ・クラマ・ユダ・インドネシア(MMKI)が生産を担当する。

海外生産は今回が初

  • 海外初の現地生産「ミニキャブ・ミーブ」(インドネシア・インターンナショナル・モーターショー2023)

海外での生産が初めてとなる「ミニキャブ・ミーブ」はワンボックスタイプの軽商用EV。駆動用バッテリーと小型・軽量・高効率なモーターなど、世界初の量産EV「アイ・ミーブ」で実績のあるEVシステムを搭載している。

駆動用バッテリーをフロア中央に配置するなど、荷室容量を犠牲にすることなくEVコンポーネントを搭載しており、大容量の荷室を確保。さらに駆動用バッテリーをフロア中央に配置して低重心化したことで、優れた操縦安定性と良好な乗り心地を実現している。

同社社長の加藤隆雄氏は、「現在、自動車会社は世界中で急速に進んでいる脱炭素社会への取り組みについて対応することが求められています。その中でも軽商用EVは、物流における『ラストワンマイル問題』への最適解と考えております。アセアンにおけるEVへのニーズの高まりに応えるため、今回、海外初の現地生産を決定しました。引き続きインドネシアの自動車産業の発展を後押しするとともに、同国の環境への取り組みに対しても貢献をしていきたいと考えております」とコメントしている。

同社は日本メーカー唯一の軽商用EVとなる「ミニキャブ・ミーブ」の国内販売を配送業などを中心に2011年12月に開始。一度は生産終了とするも、カーボンニュートラル社会の実現に向けて各方面で脱炭素化の取り組みが加速、サステナブルな事業活動を展開する物流関係や自治体などで軽商用EVの需要の高まりを受け、2022年11月に再販売を開始している。