ベネクスは2月17日、「リカバリー(休養)に関する調査『ココロの体力測定 2022』」の結果を発表した。同調査は2022年8月9日~19日、全国の20~79歳の10万人(男女各5万人)を対象に、インターネットで実施した。
同調査は、日本リカバリー協会の技術協力のもと実施した。疲労度合項目は、厚生労働省「ストレスチェック」B項目をもとに独自加工して点数化。サンプル数は男女各5万人で、各都道府県500サンプル以上を確保し、その後人口比率(都道府県、年代、有職割合)でウエイト修正した。
最初に、睡眠の量と質に対する関心(全国、男女計、男性、女性)を調べた。睡眠時間を増やしたい人は27.1%、睡眠の質を良くしたい人は35.7%で、時間よりも質を高めたいという方が1.32倍いることがわかった。
男女別に見ると、睡眠時間を増やしたい人は、男性で23.3%、女性で30.7%となっている。睡眠の質を良くしたい人は、男性で30.5%、女性で40.8%で、女性の方がより「睡眠の質」に注目していることが明らかとなった。
睡眠の量を増やすことに興味がある人と睡眠の質を向上させることに興味がある人を年代別に見ると、いずれも30代、20代が多かった。若い世代の方が、睡眠状況の改善に注目していることがわかった。
疲労度合別に睡眠に対する関心を比較したところ、睡眠の質を良くしたい人は、元気な人が25.6%、慢性的に疲れている人が48.7%と、その差は1.90倍だった。
睡眠の時間を増やすことに興味がある元気な人は17.4%と関心が低いことに対して、慢性的に疲れている人で時間を増やしたいと答えた人が40.4%と2.32倍だった。元気な人ほど時間ではなく、質が重要と考えている人が多い。
寝るのが得意な人を「プロ睡マー」とし、全体・男女別で見てどれだけいるかを調べた。全体におけるプロ睡マーは31.0%で、2021年と比較して1.09倍増えている。男女で比較すると、男性プロ睡マーは29.0%、女性プロ睡マーは32.9%と、女性が約1割多い。2021年と比べると、男性の方がよりプロ睡マーの増加が見られた。
年代別で比較すると、プロ睡マーは70代で最も多かった。続いて60代、20代となっている。疲労度合別に見ると、元気なプロ睡マーは35.9%、慢性的に疲れているプロ睡マーは28.1%だった。
続いて、睡眠環境にどのような違いがあるかを調べた。寝床ではベッド派が54.7%、布団派が45.3%だった。睡眠時の照明については、完全消灯派が70.5%、間接照明派が28.1%、メインの照明を付ける明るい派が1.4%だった。男女別に見ると、完全消灯派、明るい派では男性が多く、間接照明派では女性が多い。
年代別で見ると、ベッド派は20代が最も多く、次いで70代、60代が多かった。照明に関しては、20代で完全消灯派が多く、間接照明派は30代から多くなっている。
ベッド派が多い都道府県ランキングは、1位が北海道、2位が青森県、3位が滋賀県だった。一方、布団派が多い都道府県ランキングは、1位が島根県、2位が鳥取県、3位が広島県となった。
完全消灯派が多い都道府県ランキング1位は北海道、2位は東京都、3位は長野県だった。間接照明派が多い都道府県ランキングの1位は三重県、2位は和歌山県、3位は富山県となっている。