LIXILは“自動開閉”など最新の機能を持った玄関ドア「XE(エックスイー)」を、2023年4月3日に全国で発売します。

まずは新築住宅用に向けて、参考価格120万円~300万円のモデルを展開する予定。都内で開催されたメディア説明会では、洗練された美しいデザインの次世代玄関ドアがメディアに公開されました。

LIXILの次世代玄関ドア「XE」、その特徴は?

XEは、LIXILの担当者が「玄関ドアの構造を再開発し、ドアの常識を一新しました」とアピールする新製品です。

利用者が自由にカスタマイズしていけるのが特徴のひとつ。たとえば上質さを感じさせる表面材については、4種類の素材(EXCLUSIVE GLASS:ガラス、CERAMIC TILE:タイル、METAL GRAIN:金属調、WOOD GRAIN:木目調)から選ぶことができます。それぞれに複数の本体色が用意されています。

  • 次世代玄関ドアXE。写真は、EXCLUSIVE GLASS(ガラス)素材を使用したモデル

  • さまざまな表面材を用意。WOOD GRAIN(木目調)にも、チーク、ウォルナット、オークなど複数のパターンがある

一般的な玄関ドアでは、扉の中に錠、ラッチなどを配置しています。しかし玄関ドアXEではすべて子扉の中に収納。これにより、ハンドルの意匠も自由なデザインから選べるようになりました。なお今後、機能をアップデートしたいときには子扉の機能ユニットの交換だけで済む構造です。SDGsの観点でも優れていると言えるでしょう。

  • 機能ユニットはすべて子扉に収納した

  • 玄関ドアのハンドルは、ロングバー、ショートバー、サイドバーなどから自由に選択可

ドア枠の幅はわずか32mm。煙返しをなくし、丁番も隠れる仕様にするなど、玄関ドアデザインへのこだわりが随所に感じられます。

  • 玄関ドアとは思えないつくり。写真下に見えるのは、電気錠リーダー

  • オートロックで締め出される心配を解消する、テンキー付きの屋外リーダー

もちろんLIXILが展開しているスマートロックシステム「FamiLock」も標準装備しています。専用アプリをインストールしたスマホを所持していれば(カバンから取り出さなくても)玄関ドアが開けられるので、荷物が多い日にも便利。またスマホから施解錠の履歴もチェック可能なので、防犯対策にもつながります。

そして1歩進んだ機能として、スマホのアプリを操作することで上下2つの鍵を解錠してドアを自動で開ける機能を用意。さらに2023年6月からは、ドアに近づくだけでセンサーが感知して上下2つの鍵を解錠し、ドアを自動で開ける機能を実装予定です。メディア説明会では、デモが披露されました。

LIXILが発表会で公開したデモンストレーション。2つの鍵を開錠し、自動で開ける機能を実装する予定です

“プレミアムドア市場”の創出へ

説明会に登壇したLIXIL 常務役員の田村光宏氏は「人の価値観が大きく変化していくこれからの時代、玄関ドアはこのままで良いのだろうか―――。そう考え、玄関ドアの構造をイチから見直しました。

当社が培ってきた100年の叡智と技術、想像力を結集して、時代に先駆けるフラッグシップドアとして世に送り出すのが玄関ドアXEです」と紹介。今後の展開については「国内に”プレミアムドア市場”をつくっていきます。やがてアジアを中心とした海外市場にも進出し、さらには国内のリフォーム市場にも展開していきます」と意気込みます。

  • LIXIL 常務役員 LIXIL Housing Technology サッシ・ドア事業部 事業部長の田村光宏氏(左)と、LIXIL Housing Technology サッシ・ドア事業部 ドアSBU SBU長の川口富士雄氏(右)

またLIXIL Housing Technologyの川口富士雄氏は「サステナビリティ、ダイバーシティ、ウェルビーイングといったテーマに沿った、この時代に相応しい玄関ドアの開発を目指しました」と説明。自分らしさの体現、オンとオフの切り替えの場、住宅・景観の構成要素、体験価値、といったものをコンセプトに掲げて玄関ドアを再定義していった、とこれまでの開発経緯を振り返ります。

そして「モノづくりの新たな可能性を開く、TOSTEM(LIXILの窓・ドアブランド)のこれからの挑戦にもどうぞご注目ください」と呼びかけました。