日本自動車連盟(JAF)が警視庁と合同で調査し、2月17日に公開した「シートベルト着用状況全国調査」の結果がネットで波紋をひろげている。調査によると、後部座席のシートベルトの着用率が「4割」しかなかったのだという。ネットではこの結果に「義務だけど罰則はないから」「そもそも周知されてない」といった声が寄せられている。
本調査は、昨年10月から12月にかけて実施したもので、全国の一般道781箇所と、高速道路等104箇所で目視による調査を行った。
結果として、一般道路では、後部座席のシートベルト着用率が42.9%となり、この割合は前年調査時とほぼ同じだったそう。高速道路では78.0%と前年より2.3ポイント増だった。一方で、一般道路において、運転席のシートベルト着用率は99.1%、助手席は96.9%だった。高速道路等では運転席で99.6%助手席で98.7%という結果になった。ちなみに、後部座席のシートベルト着用率の都道府県別では、岐阜県が最も着用率が高く64.9%、沖縄県が最も低く13.2%だった。
2008年の道路交通法改正により後部座席でのシートベルト着用が義務化されてから、既に10年以上が経過している。しかし、今回の調査でわかった後部座席のシートベルト着用率は、他の座席と比べてかなり低く、特に一般道では後部座席と他の座席でダブルスコアほどの差が開いている。依然として、後部座席のシートベルト着用義務が浸透していないことが伺える。
JAFは、後部座席のシートベルト未着用時に交通事故が起きた際、「車内の構造物にぶつかり怪我をする」、「運転者などの同乗者へぶつかり、怪我をさせる」、「窓などから車外に放り出される」などの危険性があると指摘。また、シートベルト着用の必要性などを紹介する特設サイト「後席シートベルトの安心力」を公開している。
ネット上では「一般道も義務だけど罰則はないからな、チャリのメットもおんなじ道をたどる」「バスがする様にならないと無理だわな」「未着用は運転手の責任、免停でいいかと🚙」「効果的な方法で広報増やさないと。そもそも周知されてないし」などの声が寄せられた。