ロート製薬が香りと感性の研究所「BÉLAIR LAB(ベレアラボ)」から、アロマディフューザー新製品「LAVA ROCK MINI AROMA DIFFUSER(ラバロック ミニ アロマディフューザー)」を発表しました。
2月21日から公式オンラインストアや、最新ガジェットを体験できる「b8ta Tokyo – Yurakucho」「b8ta Tokyo – Shinjuku Marui」で販売開始。本体価格は8,800円で、別売のフレグランスオイルを組み合わせて使います。
新鮮な香りが湧き上る小型アロマディフューザー
ベレアラボは、香りの持つ価値を科学的に実証し、豊かな社会づくりに取り組むロート製薬のクリエイティブラボ。3年前の2019年に開設され、2021年6月には水や熱を加えずにフレグランスオイルを噴霧する、ネブライザー式の据え置きアロマディフューザー「ベレアラボ ナチュラル アロマディフューザー」を発売しています。
今回ベレアラボが開発したのは、手のひらに載せられる小型サイズの送風式アロマディフューザー。ラバロック(溶岩石)を砕いて充填させたアロマホルダーにフレグランスオイルを1~3滴たらして起動すると、下に内蔵されたファンが回転して上から空気を吸い込み、側面の吹き出し口へ送風して香りを広げる仕組みです。
注目は、アロマホルダーに組み込まれた5層構造の空気清浄フィルター。この小さな空気清浄フィルターを通すことで、花粉とPM2.5を99.9%、浮遊菌を83.77%除去し、清浄な空気を香りとともに拡散します。香りの吹き出し口にはマイナスイオンを発生させる機能も用意しました。
空気清浄機能を搭載、花粉やPM2.5を除去
「ラバロック ミニ アロマディフューザー」は水や熱を使わないため、フレグランスオイルの質やバランスを崩すことなく、フレッシュな香りを楽しめるといいます。オイルを染み込ませる溶岩は多数の気泡があり表面積が多く、また粉砕してホルダーに敷き詰めるため、より多くのオイルを蓄えられます。これによりコンパクトながら本格的な芳香力を実現したとのこと。
本体は円形のベース(台座)にカッパー色のメタルカバーがマグネットで取り付けられ、手軽に付け外しできます。中央にはアロマホルダーを設置するスペースを用意。本体の重さも110gと軽く、旅行先で自分の好きな香りに包まれてリラックスする、という使い方もできそうでした。
電源は内蔵バッテリーで、場所を選ばず使えます。家の中の仕事スペースに持ち運んだり、旅行先へ携帯したりでき、別のアロマホルダーにオイルを垂らしてセットすると、すぐに香りを切り替えられます。香りが混ざってしまうため、1つの香りにつき1つのアロマホルダーを使うことが推奨されています。
別売のフレグランスオイルは既存モデル「ナチュラル アロマディフューザー」と共通で、ボトルに入った状態で販売。現在、13種類の香りが販売されています。
なお、1度の滴下量は最大10滴まで。フレグランスオイル1本(15ml)は、1回3滴の場合で約3カ月使えます。他社製オイルも使用自体はできますが、これにより故障した場合は保証対象外になります。
バッテリー駆動時間は約14時間(弱モードで使った場合)。フル充電までの時間は約3時間です。1時間稼働すると自動で運転を停止する自動オフ機能も搭載。香りの濃度も設定でき、H(強:連続運転)とL(弱:1分作動・1分停止の繰り返し)の運転モードが選べます。充電インタフェースはUSB Type-C。充電用USBケーブルも同梱されます。
動作音はかなり静か。お手入れの簡単さも魅力
参加した発表会で実際に「ラバロック ミニ アロマディフューザー」を体験してみました。運転を開始すると、本体が置いてある周囲の空間に香りがふわっと漂います(半径1m程度が香るとされています)。例えば本体をデスク上に置いて、同じ机で仕事をするような状況であれば、無理に鼻を近づけずとも通常の姿勢で十分香りを感じとれます。なお、香りの強さは運転の強弱だけでなく、垂らすアロマ量でも調整できます。
動作音はかなり静か。全く音がしないわけではありませんが、甲高かったり低音だったりすることはなく、自室で仕事をしている場合や、就寝時でもさほど気になることはなさそうです。また、香りを変えたい際はアロマホルダーを取り換えるだけで済み、水も使わないため、お手入れが手軽そうな点も魅力でした。
ベレアラボ代表の星 亜香里氏は、新製品「ラバロック ミニ アロマディフューザー」について、「ラボで大事にしている『生きた香り』を実現したもの」と紹介。新型コロナウイルス感染症による行動制限も緩和されてきており、旅行の自由度が上がっていることを背景に、星氏は「外出が増える中、自分の過ごしやすい空間をそのまま持ち運んでもらえれば」と利用シーンを説明しました。
ベレアラボで調香を担当する世界的に著名な調香師、クリストフ・ロダミエル氏は、肌に付ける香水ではなく空間に放つ香りのため、原料を多く使えることを活かし、「フレッシュな香り」にこだわっているといいます。例えばジンジャーの香りでは、新鮮なジンジャーを30%以上使うなど、通常のフレグランスと比べコストをかけ品質を高めているとのこと。
人ではなく空間に香りを漂わせることは、ヨーロッパでは教会など特定の場所に限った場合が多いそう。日本ではお香の文化があり「空間の香り」が受け入れられやすいとし、空間における香りについて、世界に発信する中心になれるのではと話していました。