俳優の横浜流星が主演を務める、映画『ヴィレッジ』(4月21日公開)の予告映像が22日、公開された。

映画『ヴィレッジ』

映画『ヴィレッジ』

同作はスターサンズ・河村光庸プロデューサーが企画し、藤井道人が脚本・監督を務めるオリジナル作。夜霧が幻想的な、とある日本の集落・霞門村(かもんむら)。神秘的な「薪能」の儀式が行われている近くの山には、巨大なゴミの最終処分場がそびえ立つ。幼い頃よりこの村に住んでいる片山優(横浜流星)は、美しい村にとって異彩を放つ、このゴミ処理施設で働いているが、母親が抱えた借金の支払いに追われ、ゴミ処理施設で働く作業員に目をつけられ、希望のない日々を送っていた。そんなある日、幼馴染の美咲が東京から戻ったことをきっかけに物語は大きく動き出す。

解禁された映像では、夜の闇を照らす美しい松明の炎、幻想的で荘厳な「薪能」の風景、全てを覆い隠すかのような深い霧と、それらを切り裂くような強烈なセリフと役者陣の凄まじい表情が映し出されていく。

閉ざされたムラという世界に囚われ、どん底でもがき苦しみながら必死に生きてきた一人の青年・優を演じる横浜流星の、暗く虚ろな瞳と心からの叫び、暴力と権力を傘に好き放題し「犯罪者の息子よ!」と優を蔑み煽る村長の息子・透(一ノ瀬ワタル)、「この村早く出てぇだろ?」と凄むヤクザの丸岡(杉本哲太)、借金を抱えながらもパチンコにのめり込む険しい目つきの優の母・君枝(西田尚美)や、炎に包まれる家の中、血まみれで涙を流す1人の男性の衝撃的な姿も初めて映し出される。

一方で、黒木華演じる美咲の「ずっと一人で戦ってたんでしょ?」という言葉に、思わず涙があふれる優といったエモーショナルなシーンも。この言葉をきっかけに、別人のように生き生きと輝く優の姿も描かれており、美咲に心を救われ、唯一の希望を守っていく決意を表すかのような笑顔をみせるが、ゴミ処理施設で働く龍太(奥平大兼)の「この村やばすぎでしょ…」という言葉と共に次々とムラの闇が暴かれていく。「積み上げてきたものが全部なくなるんだよ、分かるな?」そうつぶやく村長・修作(古田新太)の言葉の先に映し出された優の表情には、振り払えない闇がまとわりついている。加えて、美咲の弟・恵一(作間龍斗)の思いつめた様子、刑事・光吉(中村獅童)や、暴れる透、必死にすがる美咲と、何が起きるのか気になる映像も。本編の期待と謎が深まる予告映像が完成した。

予告映像とあわせて本作の新ポスターも解禁された。新たなビジュアルには、優と美咲を中心に、代々、霞門村の村長として絶大な権力を誇示してきた大橋一族、優の母・君枝、借金返済のため、優と共にゴミ処理施設で働く龍太、内気な性格だが優には心を開いていく美咲の弟・恵一らが集結した。彼らが集うのは、“霧”と共に本作の重要なテーマとなっている“能”を演じる舞台だ。このポスタービジュアルに映し出されてる能舞台は、撮影中にロケ地の平之荘神社の野外能楽堂で撮影され、本編撮影終了後の深夜にキャストを集結させた、映画のミステリアスで幻想的な世界観を表す1枚。藤井監督は「物語の核になる「邯鄲」という能の演目が決まってから、脚本の輪郭も固まっていきました」と明かしており、劇中で描かれる“能”は、本作にとって物語の根幹を成すメタファーとなっている。

あわせて、2月23日より、カレンダー付きVillageフォトカードが特典に付いたムビチケカードの発売が決定した。本作の撮影をつとめたフォトグラファー出身の川上智之による撮り下ろしキャラクター写真とカレンダーが表裏一体となったフォトカードとなっている。

(C)2023「ヴィレッジ」製作委員会