JR西日本は、改良型可動式ホーム柵の開発内容と導入計画を発表した。整備期間を短縮して設置を早め、ホーム上の安全性向上を促進するとともに、安全機能を維持しつつ構造を見直し、ホーム補強を迅速化することで、工期の短縮と工事費用の圧縮を実現する。

  • 弁天町駅での改良型可動式ホーム柵の設置イメージ(JR西日本提供)

鉄道駅バリアフリー料金制度を活用した「ホーム柵・ホーム安全スクリーン」の整備計画(2022年8月19日公表)において、JR西日本は2032年度までに京阪神の整備対象エリアの全駅(211駅・603番線)でホーム柵(可動式または昇降式)およびホーム安全スクリーンを整備する計画としている。

改良型可動式ホーム柵は、安全機能を維持しつつ工期の短縮と工事費用の圧縮が見込まれているほか、開口部を設けたことによる風荷重の低減(受風面積は従来比約3分の2)、構造の見直しによる軽量化(重量は従来比約3分の2)を実現している。

今後のスケジュールとして、西九条駅や弁天町駅の整備から改良型可動式ホーム柵を導入し(着工は2023年3月、完成は2024年度中)、今後整備していく可動式ホーム柵は改良型での設置を基本とする。2032年度までに、改良型可動式を約30番線、従来型可動式を27番線に設置し、合計で約30駅・120番線(昇降式含む)にホーム柵を整備する計画だという。