日本労働組合総連合会は1月23日、「フリーランスの契約に関する調査2023」の結果を発表した。調査は2022年12月23日〜27日、フリーランスとして働く20歳以上の男女1,000人を対象に行われたもの。
まず、フリーランスとして働き始めたきっかけを聞いたところ、「好きなことを仕事にしたかったから」が32.5%で最多となり、次いで「自分の専門性を活かすため」が29.8%、「場所や時間にとらわれずに自由に働きたいから」が29.4%、「フリーランス以外に選択肢がなかったから」が16.8%、「前職を退職したため(自己都合)」が15.3%で続いた。
世代別で見ると、20代では「場所や時間にとらわれずに自由に働きたいから」(39.5%)が全体と比べて多かった。
仕事内容別では、営業・販売関連と事務・ビジネス関連、クリエイティブ関連では「場所や時間にとらわれずに自由に働きたいから」、IT関連では「前職を退職したため(自己都合)」、ものづくり・ものはこび関連では「自分の専門性を活かすため」「場所や時間にとらわれずに自由に働きたいから」がそれぞれ最多であった。
フリーランスとしての働き方について、どのくらい満足しているか尋ねてみた。すると、「非常に満足している」が15.0%、「やや満足している」が41.0%、「全く満足していない」が5.1%、「あまり満足していない」が9.3%となっており、満足している人の方が多い結果となっている。
仕事内容別で満足している人の割合は、暮らし・学び関連が合計77.8%で最も高く、一方で営業・販売関連は合計40.3%で最も低かった。
「非常に満足している」「やや満足している」の回答率は、仕事内容・質では合計63.6%、労働時間では合計57.5%となっているが、収入に関しては27.9%にとどまっている。
また、働きがい・やりがいでは66.0%、プライベートとの両立では68.8%といずれも約7割となっている。
フリーランスとしての働き方について、将来への展望はどのくらいあるか聞いたところ、「とてもある」が14.4%、「少しある」が20.9%となり、合わせて35.3%が"ある"と考えていることが分かった。「全くない」は10.2%、「あまりない」は16.9%で、ないと考えている人は27.1%。
仕事内容別に見ると、将来への展望があると回答した人の割合は、理・美容関連では51.5%、からだ・健康関連では52.2%といずれも半数を超えていたが、営業・販売関連(27.8%)やクリエイティブ関連(24.7%)、ものづくり・も のはこび関連(26.5%)では3割未満にとどまっている。
続いて、フリーランスとして仕事上でトラブルを経験したことはあるか尋ねてみた。すると、「トラブルの経験がある」は46.1%、「トラブルの経験はない」は53.9%となった。
仕事内容別で見ると、トラブルを経験した人の割合は、文化・芸能・芸術関連(58.8%)が最も高くなり、コミュニケーション関連(54.5%)、ものづくり・ものはこび関連(54.2%)、クリエイティブ関連(51.9%)が続いた。
トラブルを経験したことがある461人に、トラブルの内容を聞いたところ、「不当に低い報酬額の決定」が31.0%で最も多く、次いで「一方的な仕事の取消し」が28.4%、「報酬の支払いの遅延」が25.8%、「一方的な仕事内容の変更」が25.4%、「報酬の不払い・過少払い」が22.8%で続いた。