エムティーアイは2月15日、武田薬品工業と共同で実施した「過多月経についての意識調査」の結果を発表した。調査は2022年12月2日~6日、同社運営の女性向け健康サポートサービス「ルナルナ」等を利用する15歳以上の女性5,608名を対象にインターネットで行われた。

  • 正常な経血量は?

    正常な経血量は?

経血の正常な量は「20~140ml」と言われているが、そのことを「知っている」人はわずか10.0%。「なんとなく知っている」(26.5%)を合わせても、4割に満たない結果に。一方、1回の月経期間に経血量が140mlを超える場合「過多月経」の疑いがあるが、その認知度は6割を超えた。

また、「生理期間中の自身の経血量を、多いと思いますか。少ないと思いますか?」と尋ねたところ、45.7%が「普通だと思う」と回答。「多いと思う」という人は30.6%となり、自身の経血量を何らかの形でチェックしたことが「ある」人は15.3%という結果に。

  • これまでに生理の時の経血量が多く、不安に思ったことはありますか?

    これまでに生理の時の経血量が多く、不安に思ったことはありますか?

続いて、「これまでに生理の時の経血量が多く、不安に思ったことはありますか?」と聞いたところ、51.9%が「ある」と回答。具体的には「経血にレバーのような大きな血のかたまりが混ざることがあった」(76.6%)、「昼でも夜用のナプキンを使う日が多くなった」(60.1%)が上位に。

また、経血量が多いことで8割以上の人が「日常生活に影響がある」と回答しており、「毎回寝具を汚してしまう」「授業中(60〜90分)だけでも経血が漏れて、椅子を汚してしまう」「何度もトイレへ行かなければならず、仕事に支障があった」「過多月経用のナプキンを使用していたため値段も高く、購入頻度も高かった」といったエピソードが寄せられた。

なお、経血量が140mlを超えるという目安以外にも、以下のような項目に当てはまる場合は、経血量が多いと考えられるという。

≪経血量が多いと考えられる目安≫

  • ナプキンを2時間に1回よりも多い頻度で交換する必要がある
  • 夜用ナプキンを昼でも使用している
  • ナプキンを複数枚、またはタンポンとナプキンを同時に使用している
  • 毎回100円玉サイズより大きい血の塊がでる
  • 医療機関の受信について

    医療機関の受信について

続いて、「血量が増えて不安を感じた際に、医療機関を受診しましたか?」と質問したところ、正常な経血量を知っている人の42.3%が「受診した」のに対して、正常な経血量について知らない人の受診率は21.2%と約半数にとどまり、経血量についての正確な知識が、医療機関を受診するという具体的な行動につながっていることが伺える結果に。

また、受診した結果「過多月経」であると診断された人は27.2%。その要因を教えてもらったところ、「子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープなどの良性の婦人科器質性疾患」(62.3%)が圧倒的多数となった。

一方、「受診しなかった」人に理由を聞くと「症状が悪化したら行こうと思ったから」が最多の40.8%。また、「時間がなかった」「面倒だった」(ともに25.3%)という人も多く、経血が多いというだけでは受診の動機にならない人が多いことがわかった。