ウェザーニューズは2月15日、花粉観測機「ポールンロボ」の花粉検出個数や、ユーザーからの花粉症の症状報告を総合し、関東や九州など1都20県が2月14日までに「花粉シーズン」に入ったことを発表した。
2月14日には、東京を含む関東全域が「花粉シーズン」に入った。東京都では、昨年よりも3日早い飛散開始となる。2月9日に九州の一部(長崎県、佐賀県、大分県、鹿児島県)が「花粉シーズン」に入った後、徐々に花粉飛散のエリアが拡大し、14日までに1都20県で花粉の飛散が始まったと見ている。
スギの雄花は暖かくなると花粉を飛ばし始める。今冬は周期的に強い寒気が日本の上空に南下。2月に入ると一時的に寒気が弱まり、西日本や東日本を中心に気温が15℃前後まで上昇する日もあったため、昇温によって雄花の開花が進み、スギ花粉の飛散シーズンに突入したものと考えられる。
2月中旬から3月は、高気圧と低気圧が次々と通過。天気は周期的に変わる見込みとなっている。2月後半の気温は平年よりやや低く推移する予想であるが、今週末は強い寒気が去って一時的に気温が上がる見込みで、西日本や東日本にてスギ花粉の飛散エリアがさらに増える可能性があるという。北陸では2月下旬に、東北でも3月上旬には広範囲で飛散が始まる予想となる。
花粉シーズンに入った後は、1週間前後で花粉の飛散が本格化。九州の一部では既にスギ花粉の飛散ピークを迎えており、近畿や東海、関東でも2月下旬から、北陸や東北南部では3月上旬から飛散ピークを迎える見込みとなっている。
3月後半になるとスギ花粉の飛散は徐々にピークを越え、西日本からヒノキ花粉の飛散が増え、3月下旬から4月中旬にかけては西日本や東日本を中心にヒノキ花粉の飛散ピークを迎える見込み。気温が高めに推移すると、予想よりもピークが早まる可能性もあるという。
シラカバ花粉が飛散する北海道は、道南・道央ではゴールデンウィーク前後、道北・道東では5月中旬に飛散ピークを迎える予想となっている。
2023年春の花粉飛散量は、北陸や北日本では2022年より少なくなるものの、西日本や東海、関東では多くなる見込み。西日本では、2022年の1.7倍程度で、九州や中国・四国では2倍以上の飛散量になるところもあるという。
一方で、2022年に飛散量が多かった北陸や北日本では飛散量が減少し、2022年の半分以下になるところもあると見ている。平年比(2013年〜2022年の飛散量平均との比較)でも西日本や関東ではやや多く、北日本はやや少ない見込みとなる。全国平均では平年比116%となる予想。