通園や子どもとのお出かけに役立つ「子ども乗せ自転車」。乗りやすさや安全性、購入予算など選ぶためのポイントは多々ありますが、子ども乗せ自転車を購入するときの大きな選択肢のひとつが「チャイルドシート」ではないでしょうか。
先輩ママパパが子ども乗せ自転車を購入した際、前乗せタイプか後ろ乗せタイプのどちらを選んだのか、子ども乗せ自転車を購入した経験のあるマイナビニュース会員272人にアンケートを実施しました。
前乗せor後ろ乗せ、どちらを選んだ?
子ども乗せ自転車のチャイルドシートには「前乗せ(フロントチャイルドシート)」「後ろ乗せ(リヤチャイルドシート)」の2タイプがあります。
前乗せと後ろ乗せ、どちらが人気なのでしょうか? まずは「購入した自転車は前乗せ・後ろ乗せ、どちらのタイプですか?」という質問を聞いてみました。
この質問に対して、約45%の方が「前乗せタイプ」、約55%の方が「後ろ乗せタイプ」と回答。後ろ乗せを選ぶ方の方が少し多い結果となりました。なお電動アシストの有無も聞いたところ、約57%の方が「電動アシストあり」の子ども乗せ自転車を購入しています。
「前乗せタイプ」を選んだ理由は?
続いて「前乗せ」「後ろ乗せ」を選んだ理由をそれぞれ聞いてみると、みなさんが何を重視して選んだのかが見えてきました。
「前乗せのチャイルドシートが付いた子乗せ自転車」を購入した122名に聞くと、最も多かった回答が「子どもの年齢に合わせた」(50%)、次いで「購入時の予算に合った」(49.2%)、「子どもに目が届くから」(48.4%)と続きました。
「子どもの年齢に合わせた」を理由に選んだ方が多いですが、自転車のチャイルドシートの対応年齢は、スタートは1歳から、上限は都道府県ごとの道路交通法により小学校就学の始期に達するまでとされています。製品によって対応年齢は異なりますが、前乗せは1歳以上~4歳未満、後ろ乗せは1歳もしくは2歳以上~小学校就学の始期としているものが多いため、乗せる子どもの年齢や、この先何年乗せたいかが選ぶ際の決め手になりそうです。
また、「子どもに目が届くから」に続いて「子どもの安全が高いから」と回答した方は27.9%と4番目に多い結果に。運転者の目の前に子どもが座るので、常に子どもの様子をしっかり見ておける安心感は高いでしょう。また、比較的ハンドルがふらつきにくく、走行時に安定していることも特徴です。
「前乗せタイプ」を買ってよかったと思った理由
・初めは倒れる心配があったが、安定性があるので子どもを乗せて走っても転倒したことはない。(30 代女性/東京都/その他)
・ハンドル操作がしやすく、負荷が軽いのが満足です。(50代男性/愛知県/輸送用機器)
・前に子どもがいれば視界に入るし、乗せていない時は買い物袋も入るで便利です(40代男性/北海道/食品)
「後ろ乗せタイプ」を選んだ理由は?
続いて「後ろ乗せのチャイルドシートが付いた子ども乗せ自転車」を購入した150名の方に購入理由を聞きました。
最も多かった回答は、「運転がしやすいから」(44%)、次いで「子どもの年齢に合わせた」(38%)、「購入時の予算に合った」(29.3%)という結果になりました。
後ろ乗せのチャイルドシートは、小学校入学の始期までと、前乗せシートよりも長い期間の子どもを乗せることができます。またアンケートの結果では20.7%にとどまっていますが「荷物カゴ」がつけられるため、買い物や通園などで荷物が多い時も安心です。
「後ろ乗せタイプ」を買ってよかったと思った理由
・電動アシスト付自転車は思ったより安定して走れます。荷物も子どもも両方乗せられるので便利(40代女性/千葉県/その他)
・後ろ乗せシートは子どもが大きくても乗せることができる(50代女性/滋賀県/その他)
・子どもが後ろだと、運転時の視界が遮られないと感じたから(40代女性/静岡県/ホテル・旅館)
「前乗せタイプ」国内メーカー3社のオススメは?
人によって選ぶポイントは様々ですが、どのような製品が人気なのでしょうか。電動アシスト付きの子ども乗せ自転車を手掛けるパナソニック サイクルテック、ブリヂストンサイクル、ヤマハ発動機の国内メーカー3社に、オススメのラインナップを伺いました。
パナソニック サイクルテック「ギュット・クルーム・EX」
パナソニック サイクルテックのオススメ前乗せタイプは「ギュット・クルーム・EX」(メーカー希望小売価格197,000円)。子どもの乗車可能範囲は、1歳〜4歳未満で、体重は15kg以下・身長100cm以下が対象です。
ベビー用品大手のコンビ社と共同開発した「クルームシート」は、広げるだけで簡単に使えるうえに、最大約15℃の表面温度上昇が抑制できる「サンシェード」が付いているので、日差しが強い時期も嬉しいポイント。またコンビが独自に開発した衝撃吸収素材で子どものやわらかい頭をしっかり守る「エッグショック」で段差やデコボコ道も安心です。
また2軸モーターでは業界最軽量(※)で、同社の従来品と比べて900g軽量化した「カルパワードライブユニット」を搭載しているため、スムーズでパワフルなアシストはそのままに、軽く快適な走り心地が特徴です。(※2021年9月10日時点 型式認定を受けている国内電動アシスト自転車2軸モーターにおいて)
荷物が多いと鍵を出すのが手間なこともありますが、電子キーをカバンやポケットに入れたままで、電源ボタンをONにすると自動解錠する「ラクイック」の機能は忙しい朝や慌ただしいお買い物時にも役立ちます。
ブリヂストンサイクル「ビッケ ポーラー e」
ブリヂストンサイクルのオススメ前乗せタイプは「ビッケ ポーラー e」(メーカー希望小売価格190,000円)。子どもの対応年齢は、1歳〜4歳未満で、体重は15kg以下・身長100cm以下が対象です。
フロントチャイルドシートに子どもを乗せても、安定性が高い前乗せタイプ。専用設計のチャイルドシートは26cmとワイドな横幅で広々ゆったり乗せることができます。
またサドルの最低地上高70cm。ふところが広く、またぎやすいフレームは138cmから乗車可能なので、小柄な方も背の高い方も乗りやすいことが特徴です。
またブルーグレーやレトログレージュといった、ニュアンスカラーをはじめとした7色もの豊富なカラー展開もおしゃれ。
ヤマハ発動機「PAS Kiss mini un SP(パス キッス ミニ アン スーパー)」
ヤマハ発動機のオススメ前乗せタイプは「PAS Kiss mini un SP(パス キッス ミニ アン スーパー)」(メーカー希望小売価格179,300円)。子どもの適用年齢は、1歳〜4歳未満で、体重は15kg以下・身長100cm以下が対象です。
子どもの安全を第一に考えた前乗せモデルで、胸から足元まですっぽり包み込む「繭型フロントチャイルドシート"コクーンルームプラス"」を搭載。フロントガードの開け閉めは片手操作でできるので、子どもを抱っこしたまま開け閉めができるのは便利なポイント。
また子どもが乗る位置はハンドルの中央にあるので安定感抜群。ハンドルに引っ掛けるタイプの前乗せチャイルドシートと比較すると、重心が低いので運転しやすい設計で自転車の運転は学生以来だから不安がある、というママさんでも安心して運転できます。
「後ろ乗せタイプ」国内メーカー3社のオススメは?
パナソニック サイクルテック「ギュット・クルーム R・EX」
パナソニック サイクルテックのオススメ後ろ乗せタイプは「ギュット・クルーム R・EX」(メーカー希望小売価格194,000円)。子どもの乗車可能範囲は、1歳(2歳からの使用を推奨)~小学校就学の始期までで、体重は22kg以下・身長115cm以下が対象です。
「ギュット・クルーム EX」同様、力強いアシストはそのままに軽量な「カルパワーユニット」や、カバンやポケットに電子キーを入れておくだけで開錠できる「ラクイック」を搭載。
またベビー用品大手のコンビ社と共同開発した「クルームリヤシート」は、日差し除けの「サンシェード」や頭を衝撃から守る「エッグショック」も搭載。また後ろ乗せの場合、左右どちらからでも乗せ降ろしが可能な仕様になっています。
ブリヂストンサイクル「ビッケ モブ dd」
ブリヂストンサイクルのオススメ後ろ乗せタイプは「ビッケ モブ dd」(メーカー希望小売価格195,000円)。子どもの乗車対応年齢は、2歳~小学校就学の始期まで、体重は8~22kg以下・身長70~115cm以下が対象です。
U型フレームで、またぎやすく乗り降りしやすいコンパクトモデル。専用設計のリヤチャイルドシートは、コンパクトなので駐輪場でもぶつかりにくい仕様です。
またハンドルの前にはしっかり荷物が入るフロントバスケットを装備しているので、買い物や通園時もラクラク。
そしてブリヂストンの電動アシスト自転車独自の「走りながら自動充電」にも対応。走っている間にモーターが発電して自動で充電するので、1回の充電で長く走れることが特徴です。
ヤマハ発動機「PAS Babby un SP(パス バビー アン スーパー)」
ヤマハ発動機のオススメ後ろ乗せタイプは「PAS Babby un SP(パス バビー アン スーパー)」(メーカー希望小売価格176,000円)。子どもの適用年齢は、1歳〜小学校入学前までで、体重は22kg以下・身長115cm以下が対象です。
「PAS Babby un SP」は、運転するママ・パパも、後ろに乗る子供も、みんなの安心・快適・便利さにこだわった「ハグシート」を搭載したモデル。「ハグシート」の特徴は、子どもの頭部を抱きしめるように"270度"包み込むヘッドレスト。ヘッドレストにはヘルメットにも使われる衝撃吸収材(JIS規格に準ずる。OGK技研調べ)が採用されています。
また、シートベルトの肩パッドが自立する「ホッピングパッド」やシートベルトが簡単に着脱可能な「マグネットバックル(ハグシステム)」、子どもが跨りやすい形状の「丸型ハンドル」と、子どもを抱きかかえての乗せ降ろしもよりスムーズに。さらみ本体の形状は広く、リアキャリアの幅を狭くしているので、子どもが成長してもゆったり座れる構造になっています。
チャイルドシートの背面には「カバー付き背面ポケット」を装備。レイングッズやおもちゃ、靴などの収納ができます。底面がメッシュになっているためお手入れも簡単です。さらにシートを折りたためるので、高さ制限のある2段式の立体駐輪場でも駐車可能と、細かいところまで便利な機能が多数詰め込まれています。
なお、通常モデルの「PAS Babby un SP」から、オシャレなカラーコーディネートなどスタイリングにこだわったプレミアムモデル「PAS Babby un SP Coord.(パス バビー アン スーパー コーデ)」(179,300円)も用意されています。
子ども乗せ自転車は、前乗せタイプ、後ろ乗せタイプともに特徴は様々。実際に試乗してみて、乗りやすさや自分の生活スタイルに合いそうかどうかを確認して購入したいものですね。