ベネクスは、一般社団法人日本リカバリー協会の技術協力のもと、10万人を対象とした「リカバリー(休養)」に関する調査「ココロの体力測定 2022」を共同で実施した。
同調査は2022年8月9日〜8月19日、全国の20〜79歳の10万人(男女各5万人)を対象に、インターネット調査にて行った。
今回、2021年と比較することで、コロナ禍が落ち着き、我慢していたこと、できなかったことができるようになるなど、社会活動が再び活発になってきた現在の人々における運動習慣の関連について分析。その結果、運動をしているが習慣化していないという人に脚の疲れ・むくみなどの悩みが多いことがわかった。
厚生労働省では、1回30分以上の軽く汗をかく運動を週2日以上、1年以上続けて行っていることを「運動習慣がある」と定義している。今回の調査では、この定義に基づいた運動習慣の有無を聞いており、「運動習慣(週2日以上)」「運動習慣(週2日未満)」「運動習慣無」の3つのクラスターで見ている。
2022年の調査では、運動習慣がある人は29.0%、運動習慣(週2日未満)はあるが習慣化までしていない人は24.8%となった。2021年と比較すると運動習慣がある人は0.97倍と微減、習慣化していない人が0.91倍と1割の減少が見られた。
その反対に、運動習慣がない人が1.08倍と増加。コロナ禍が落ち着き、社会活動が再び活発化したことで運動などに割く時間が縮小している可能性が考えらる。
男女の間で運動習慣の変化に差があるのかについて見ると、まず男性は2022年運動習慣がある人が31.1%、習慣化までしていない人は26.1%となった。2021年と比較すると、運動習慣がある人は0.99倍とほぼ変わらず、習慣化していない人が0.90倍と1割減少した。
一方、女性は2022年運動習慣がある人が26.9%、習慣化までしていない人は23.5%。2021年と比較すると、運動習慣がある人は0.94倍と微減、習慣化していない人が0.92倍と約1割の減少となった。
また、2022年の調査結果を男女で比較すると、運動習慣がある女性は男性の0.86倍、習慣化していない人は0.90倍となり、男性が女性より運動する人が多いことがわかった。
年代別で比較すると、運動習慣がある人は、20〜50代で24〜25%程度、60代で31.3%、70代で44.1%と最も高くなっている。習慣化はしていないものの運動をしている人は20代で最も高く、32.9%となった。2021年と比較すると、運動習慣のある20代の落ち込みが大きく、0.81倍と約2割の減少が見られる。
2022年の運動習慣がある人の割合を疲労度合別に見ると、元気な人で33.5%、慢性的に疲れている人で24.6%となり、運動習慣がある人は元気な人が1.36倍多いという結果になった。
一方、習慣化していない人には慢性的に疲れている人が多いことがわかった。2021年と比較すると、慢性的に疲れている人の運動習慣は大きく変わらず、元気な人の運動習慣が減少している。
都道府県別に次の3つの視点で運動習慣に関するランキングを調査した。
●運動習慣がある人が多い都道府県ランキング2022:
1位 佐賀県 35.6%
2位 高知県 34.1%
3位 徳島県 32.5%
●運動習慣が向上している都道府県ランキング2022:
1位 佐賀県 +4.7%
2位 滋賀県 +4.0%
3位 宮崎県 +3.8%
●運動が習慣化する見込みがある人が多い都道府県ランキング2022:
1位 奈良県 27.7%
2位 愛知県 27.3%
3位 愛媛県 26.8%
最後に、運動習慣の有無と脚に関する悩みの関係を見ていこう。
運動習慣がある人と運動習慣が全くない人の脚の悩みを比較したところ、大きく変わらない結果となった。
一方で、運動が習慣化していないが、たまに運動をするという人には、脚が痛む、疲れる、むくむ、つるなどの様々な悩みにおいて症状があることがわかった。
今回の結果より、脚の悩みが原因で運動があまり高頻度でできないという人もいるのではないかという可能性も見えてきた。
全く運動をしない人が運動を始めることはハードルが高いかもしないが、脚のケアを日頃から行いこれらの悩みが改善されることで、週2日未満の運動を行っている人で習慣化するというケースが今後増えていくのではないかと考えられる。
健康の3要素の一つである「運動」を、日々の生活に意識的に取り入れることで、活力あふれる毎日を過ごしたいものだ。